レンズ設計工学
「写真工業」誌、1980年10月号から1982年10月号までの25回の「最新レンズ設計講座」をもとに加筆、再構成してまとめられた書籍です。
近軸追跡、光線追跡、3次収差係数の導出、性能改善など、数式を使用して理論から実際の設計まで説明されています。
ペリスコープレンズから始まるレンズシステムの歴史や、標準レンズ、望遠レンズ、広角レンズの発展についても詳しく書かれており、レンズ好きが楽しむことができるお薦めの一冊です。
この書籍は、ニッコール千夜一夜物語「第五十五夜 Ai NIKKOR 18mm F4」で引用されています。
著者はオリンパスで光学レンズの設計に携わった後、独立して中川レンズデザイン研究所を設立された方です。
『アサヒカメラ』のニューフェース診断室のレンズテストでお馴染みだった方もいらっしゃると思います。
第1章レンズ設計のプロセス
第2章光線追跡とレンズシステムの情報
2.1 近軸追跡
2.2 ヘルムホルツ-ラグランジュの不変量
2.3 光線追跡
2.4 精密な性能評価
第3章3次収差係数とレンズシステムの情報
3.1 3次収差係数の導出
3.2 3次収差係数とレンズシステムの情報
第4章レンズシステムの構成
4.1 レンズシステムの発展
4.2 レンズシステムの特徴
4.3 レンズシステムの構成
第5章性能改善の手法
5.1 ベンディング
5.2 色収差の補正
5.3 アプラナチックレンズ
5.4 平行平面いた
5.5 ペッツバール和
5.6 ハンドメソッドと自動設計
第6章各種レンズシステムの設計
6.1 標準レンズ
6.2 望遠レンズ
6.3 広角レンズ
6.4 ズームレンズ
6.5 顕微鏡対物レンズ
6.6 非球面レンズ
6.7 プラスチックレンズ
6.8 レンズ設計と製造・公差
第7章レンズ設計の理念
7.1 レンズ設計の論理
7.2 レンズ設計の方法
7.3 設計者の主体性