AM FM ETC / The Marketts

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 1973年にマーケッツ名義で発表された通算6枚目のアルバム。60年代に出されたアルバムとはメンバーがずいぶん変わっていますが、このアルバムではクレジットがきちんと入っています。それによると、リード・ギター: #ベン・ベネイ 、サックス: #マイク・ヘンダースン 、ベース: #レイ・ポールマン 、ドラム&パーカッション: #ジーン・ペロ 、ピアノ:トム・ヘンズレイ、キーボード:リチャード・ホベイカ、の6名です。プロデュースは #ジョー・サラシーノ 。アレンジはベンとマイクの二人で、それぞれ2曲ずつ、オリジナルを提供しています(ベンがB-3,5、マイクがA-2、3)。
 ギター・インストというよりは、イージー・リスニングが少しとんがった、後のフュージョンの先駆けのような雰囲気を漂わせるアルバムです。それにしても4曲目の「Raunchy」の大胆というか乱暴なアレンジよ。ギターリフがなければ、この曲とはなかなか気がつかないのではないでしょうか。5曲目のセルフ・カバー(?)は、「マーケッツ」だぞ、と言うことを知らしめるために取り上げたのかもしれませんが、よく似ているけれど微妙に違う曲を無理につなぎ合わせたものだから「くつろぎ」感がなになってしまったような気がします。上手い下手の問題ではなく、ドラムを聴いているとそれを特に感じます。
 言わずもがなかもしれませんが、1曲目は「刑事コロンボ」のテーマ曲。B面1曲目は「Cast Your Fate To The Wind」だと思うのですが、ジャケットにも、レコードにも「Fate(運命)」「Faith(信念)」と記載されているので、それに従いました。自らの「信じるところ」まで風に投げ捨て、この人たちはどこへ行くのでしょうか。「TPP反対」のポスターをそこら中に張り出しながら、政権に戻ると口を拭って「私たちはTPPに反対したことはない」と言い切った、自公政権のようです。
 マーケッツはこの後ニュー・マーケッツと名前を変えたりしながら様々なレーベル(まあ、どんどんマイナーになる)から80年代もアルバムを出します。1Fで展示している50ギターズと同じで、バンド名の権利を買い取って、世間に知られた名前を利用して売っていこうという作戦かと思います。サウンドもしょぼくなっているだろうと思い、私は手を出してはいません。ということでマーケッツはここまで。

Side A
01 Mystery Movie Theme
02 Thoughts
03 Bandolero Homecoming
04 Raunchy
05 Balboa Blue/Sufer's Stomp

Side B
01 Cast Your Faith To The Wind
02 Avenues And Alleyways
03 The Gnome
04 Lucky Me
05 Sister Candy

1973 / Mercury Records (SRM 1-679)

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