Doin' The Jerk / The T-Bones

0

 65年に発表された3枚目のアルバムです。プロデューサーは同じく、デイブ・ペル。前の2枚にはあったアレンジャーとしてのペリー・ボトキンJrの名前は消えています。バンド名に由来するホット・ロッドは完全に捨てられ、アルバム・コンセプトは、ダンス音楽に変化しています。西海岸ではサーフ&ドラッグが若者を引きつけているのに対し、サーファーには寂しい都会であるニュー・ヨークでどうやって若者を惹きつけるのか?と考えた末がダンスだったのでしょうか。それとも「ジャーク」というダンスで若者を踊らせようとする作戦なのでしょうか。とにかく、ちょっと西海岸と亜違うテイストを感じさせるアルバムです。
 ただ、前の2枚と比べると、私はエレキインスト・アルバムとしてはイマイチなものを感じています。といっても、これは私が根っからのサーフ&ドラッグ、・ファン、簡単に言うと、ただのエレキ馬鹿なので、そう思えてしまうのかもしれません。サーフ&ドラッグよりもちょっと年上のジャズっぽく、「クール」な演奏を狙っているようです。そう言う視点を持って聴けば、これは結構楽しめるインスト・アルバムであるといえます。
 演奏メンバーについてのクレジットは無いのですが、音を聞けばはっきりとわかります。リード・ギターは主に #トミー・テデスコ 。ベースは #レイ・ポールマン#キャロル・ケイ 姉御(1曲目を聴くとリズム・ギターでも参加しているかもしれません)が交代で、ドラムは #ハル・ブレイン と全くいつものメンバーなのです。ということはサックスやキーボードもおそらくいつもの #スティーブ・ダグラス#アル・デ・ロリィ と言うことになるのでしょうか。手を変え品を変え、全くよーやるわ、ですね。「Downtown」だけで、この人達は何パターンの演奏をしてることでしょうか(^。^)でも、その「Downtown」のキャロルさんのベースを聴いて、「えーなー」と言っている私も、「よーやるわ」です。T・ボーンズのアルバムの中ではほとんど忘れられてしまっているアルバム。好みの問題はありますが演奏はクールです。

Side A
01 Bread And Butter
02 How Sweet It Is
03 Feelin' Fine
04 The Jerk
05 Downtown
06 Come On Do The Jerk

Side B
01 Tra La La
02 Sidewalk Jerkin'
03 Beef Jerky
04 Can You Jerk Like Me?
05 The IN Crowd
06 Soda Jerk

1965 / Liberty Records (LST-7404)

Default