España / The 50 Guitars of Tommy Garett

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 数ある50ギターズの中で、私が最も気に入っているうちの1枚です。イージー・リスニングだと思って、バックで流しつつ本でも読もうかなんて思ったら、もう、あなた、1ページも進みません。ふっ、と気がつくと音楽に聴き入っている自分がおるわけです。いや、ほんと。ほかのことができなくなりますのでご注意を。
 このアルバムの良さは、「瞑想」でのトミーさんの猛烈な速弾きのようなソロの部分と、それを包み込み流れる、まさに「アンビエント」なサウンドの一体感にあると思います。すべての楽器が主張していないようで、主張している。とか何とか音に身をゆだねながら考えるでもなく考えている。まさにイージー・リスニングの極地です。
しかし、「スペイン」なので、1曲目こそ、カスタネット使ったりしてそれらしさを出していますが、2曲目からブラジル音楽になるのはなぜ?まあ、良い気持ちだからOKか(^。^)
 ところで、この盤、かなりうまくディジタル化できたと思います。B面でちょっと「プチ」音が残っているところとかありますが、A面は音の広がりとか含めて、上出来だと思うのですが、いかがでしょう。もう何年もこんな事やってきていますが、「盤の状態」=「音の状態」にならないところが不思議です。ターンテーブルに載せて、針を落としたときには結構「ブチブチ」言っていても、ノイズを落として行く過程でこの盤のように見違える(聞き違えるか?)ような音になって行くときと、全くその逆の時があります。不思議なものですなあ。

Side A
01 Lady Of Spain
02 Quiet Nights Of Quiet Stars(Corcovado)
03 Conquest(from ”Captain from Castile”)
04 Meditation
05 La Violletera
06 Adios,Mariquita Linda

Side B
01 Valencia
02 In A Little Spanish Town
03 El Relicario
04 Blue Tango
05 Marcheta
06 Temptation

1965 / Liberty Records (LSS-14032)

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