- Sekisentei Japanese Mineral Museum
- 46F 鉱山絵葉書
- 鴻之舞鉱山 全景/北海道紋別市
鴻之舞鉱山 全景/北海道紋別市
鴻之舞鉱山は1915年(大正4年)に発見され、1917年(大正6年)に住友総本店(後の住友金属鉱山)が買収、以後資源枯渇等により1973年(昭和48年)に閉山になるまで、累計で金72.6トン、銀1,234トンを産出したとされ、金生産量は菱刈鉱山(鹿児島県、現在も稼行中)、佐渡鉱山(新潟県、1989年(平成元年)閉山)に次ぐ日本第3位の大規模金山でした。
この絵葉書は鴻之舞鉱山の全景を写したもので、「鴻ノ舞鉱山 住友の経営にかかる金鉱山にして産金全国一近年躍進的発展を為しつつあり管内金鉱山七、年産五百万円に及ぶ」(林業会北見支社)
とあります。
鴻之舞鉱山の年間産金量は1936年(昭和11年)に2トンを超え全国一になっており、1940年(昭和15年)には金約2.5トン、銀約46トンを生産しています。しかしその後太平洋戦争の開戦に伴い金による軍需物資の輸入が困難となったことに伴い1943年(昭和18年)に金山整備令が発令され、鴻之舞鉱山は休山し、保坑鉱山となりましたので、本絵葉書は恐らく1940年(昭和15年)前後に制作されたものではないかと思われます。
絵葉書にスタンプが押されている「大江本家」は、北見市留辺蘂(るべしべ)町の温根湯(おんねゆ)温泉の開祖の一つで、1899年(明治32年)に温泉出願許可を受けており、1911年(明治44年)以降「大江本家」を名乗り、現在も営業中です。
