金銀鉱石 (gold-silver ore) 大松鉱山 北部脈 #0482

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この標本は河津町南海岸に聳える天領山頂三角点北側尾根付近の山腹で採集された自然金を伴う高品位の銀黒鉱で、北部脈露頭が自然の浸食作用で崩落した鉱石塊ということです。黒色帯状の銀黒中には輝銀鉱粒が密集して存在し、各矢印の先にはクリーム~金色に輝く自然金粒(銀を含むエレクトラム)が見られます。 2枚目の写真に写っているのは本標本の前のご所有者のラベルです。(1~2枚目は背景をソフトウエア処理しています。)

大松鉱山は天領山(海抜349.9m)の山頂周辺(北部脈)~南斜面(南部脈)に位置する小規模金銀鉱山で、慶長時代に江戸幕府直轄金山として開発され、近代には河津鉱山の支山として1914年(大正3年)~1942年(昭和17年)にかけて操業され、総鉱量41,500t、金の平均品位6.3g/t、銀の87g/tの金銀鉱が採掘されたということです。

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