蛍石 (fluorite) 平岩鉱山 #0386

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こちらの標本では玉髄質石英の表面を薄青緑色の蛍石が覆っています。(1~2枚目は背景をソフトウエア処理しています。)

平岩鉱山のあった平岩地区の地質は粘板岩・砂岩およびチャートからなる古生層と,これを貫く花崗斑岩・石英斑岩および粉岩等の岩脈類で構成きれているます。蛍石鉱床は粘板岩と花崗斑岩に跨って2条の鉱脈が発達し、脈幅は最大3m、フッ化カルシウム品位65%に達したということです。脈石鉱物の大部分は石英で、玉髄ないし蛋白石質で縞状を呈し、そのほかに石英脈中の晶洞に氷長石の結晶、母岩との境目に鉱染状の黄鉄鉱が見られることがあります。平岩鉱山は1950年(昭和25年)以降に開発された鉱床で、我が国の代表的な蛍石鉱床の1つとして、1954年度(昭和29年度)の全国生産高の53%、1955年度(昭和30年度)には78%を占め、日本の蛍石鉱山のなかでも最も重要な地位を占めていました。

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