自然テルル (Native Tellurium) 河津鉱山 #0100

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自然テルルは浅熱水性金・銀鉱床中に産出し、日本では北海道の手稲鉱山と、静岡県の河津鉱山が代表的な産地です。自然テルルを含む石英脈は多く微粒のテルル石による黄色の染み込みをもち、テルルの存在の目印になります。自然テルルは日本地質学会により「静岡県の鉱物」に指定されています。

河津鉱山(蓮台寺鉱山)は浅熱水金銀鉱床の鉱山で、金、銀、銅、亜鉛、鉛、マンガン、テルルと、多様な鉱物を産出しました。河津鉱山の歴史は古く、1596年(慶長元年)には開発されていたと言われます。1915年(大正4年)に現在のJX金属の源流企業の一つである久原鉱業が買収し稼業しましたが、1959年(昭和34年)に閉山しました。テルル金銀鉱脈である桧沢樋、大沢樋では、陶器状石英中に自然テルル、テルル石、テルル蒼鉛鉱、河津鉱、ウィチヘン石、それに伴うバリッシャー石などを産出しました。

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