59 旧名トロ―ドン (ステノニコサウルス)  さよならトロ―ドン

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(旧名トロ―ドン)現在名:ステノニコサウルス
 コエルロサウルス類 トロ―ドン科 学名:ステノニコサウルス(旧名トロ―ドン)7,800万~7,100万年前 白亜紀後期
 体長3.5m 産地:カナダ、アメリカ、メキシコ 
北アメリカ産の小型獣脚類であり、体の大きさとに比して脳の大きさの比率が最も大きい恐竜であり、最も賢い恐竜であったが、近年の学説上の、学名の整理が行われ、トロ―ドンという固有の名称はステノニコサウルスに統一され、科名として残るにすぎなくなった。この名称に長く親しんできたボクはかなりの喪失感があったが、基本的なこの恐竜の特長には変化がない。122本もの歯を持ち。トカゲや小型哺乳類などを主食にしていたと思われる。頭骨の形状から聴覚も視覚も非常に優れていたと思われる。中耳が発達しており、かなり皮宇久井音まで聴き分けられ、小動物が発てるかすかな音も鋭く聞きつけ、夕暮れ時に餌をあさる小動物を暗視に優れた視力とある程度の立体視を可能にした前方を向いた眼の位置から確実な狩りが可能であったと考えられる。
夜でも狩りができるこの恐竜は夜の長い冬が続く高緯度地方を中心にして棲息していたと思われる。
既に固有の名前が存在しないため、今回の展示から外そうかと考えたが、カードが古生物学の時代的な流れも残し得るものだと考え、敢えてステノニコサウルスという名称を使わず、(T)の頭文字の順番に沿って展示した。
古生物学、特に恐竜については化石が無二の基礎データであり、新たな発見や科学の進歩により、この統合や消滅が起こる。夢がある分だけ、現実が不安定な学問だと思う。

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