第三次発行1銭黒色:「リメンダー消」/ 3rd Issue 1 Sen black: bureau waste copies

0

第三次発行1銭茶黒色印紙で、大型の丸枠「消」一文字の消印が施されたもの。

古屋(2003)によると、この消印は、印刷局での出荷前検査の際、印刷ミスなどの不良品にこの消印を施して、出荷時にシートの員数外として印紙売り捌き所へ卸したものとのことであるが、実際の用途に関する明確なエビデンスは存在しないものと思われる。
ここで紹介するものも印刷の擦れが酷くて、確かに不良品とみなせる単片であり、上記の説明も納得できるもの。

同様の消印は第三次発行5銭茶褐色にも見られる(下記URL参照)。

https://muuseo.com/unechan/items/290?theme_id=40084

なお、この単片の擦れ/滲みをよく見ると、下側に二重に印刷されているような印象も受ける。いわゆる double transferと見傚しうるか微妙なところである。

第三次発行5銭茶褐色:「リメンダー消」/ 3rd Issue 5 Sen brown: bureau waste copies
第三次発行5銭茶褐色印紙で、大型の丸枠「消」一文字の消印が施されたもの。 この消印は、古屋(2003)によると、印刷局での出荷前検査の折に、印刷ミスなどの不良品にこの消印を施して、出荷時にはシートの員数外として印紙売り捌き所へ卸したものとのことであるが、実際の用途に関する明確なエビデンスは存在しないものと思われる。 当時の印紙規則では、印紙は実印をもって消印を施すこととあるため、証書などに貼付されて使用されたものである可能性は低いし、この2枚(第6版、第17版)の印紙を見ると、確かに目打が印面左右の警告文に大きく食い込んでいて不良品として見なしうることから、上述した古屋の説明とは合致している。消印の印影が一致していることからも、同一の場所(=印刷局検査部?)で消印が押されたものと見做しうる。 謎を秘めているという点では、コレクションアイテムとしては実に興味深いものであると思っている次第。
https://muuseo.com/unechan/items/290

Default