- Trilobites Museum
- 5F Carboniferouis period
- Paladin mucronatus
Paladin mucronatus
折り重なるように2体が絡まった漆黒の艶のある標本で、個人的に好みの標本です。この産地では金色に輝く標本もありますが、真鍮ブラシで擦ると黄鉄鉱化した表面が輝きます。英国産のアンモナイでも同様の手法で黄金色に輝く標本が見られます。この種類は、この地から産出するWeberides eichwaldi shunnerensis(KING1914)と同一種と思われますが、購入時のデータのままの表記としています。この時代にしては非常に長い頬棘のある種類ですが、その面影が残っています。
trilobite.person (orm)
2020/06/09この種の美しさは、ロシアのパラディンと並んで、石炭紀ではトップレベルだと思います。
黒く艶のある色合いも芸術的ですが、この種自体も長い頬棘、すらっとした楕円形の本体など美しいのですよね。
この標本は重なり方も雰囲気があって良いですね。
石炭紀の三葉虫は特徴が抽出しにくいですが、例えば同国産のGittaraなどと並べてやると違いは一目瞭然で、Proetidaの範囲内で、それでも形態的な多様性を展開していたのだなあと思い知らされます。
Trilobites
2020/06/09この手の標本は、コレクターでも評価が分かれる気がしてますが、石炭紀ペルム紀に比較的力を入れているコレクターは、この産地の標本は抑えたくなるでしょうね。扁平に近いGittaraよりスマートで、長い頬棘を持つ姿はデザイン的にも極めていると思いますね。他の時代には、それなりに棲息場所の状況や環境の変化に合わせて形態として複雑化していったのが、石炭紀ではその進化をやめてしまった訳ですが、何度の絶滅を乗り越えて悟ったからという深い意味が込められているのかもしれませんね。