Âmes Sanglantes “Canada 666”

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今回は、カナタを代表するノイズ・アーティストとして、Âmes Sanglantesを紹介します。すっかりノイズものを聴かなくなりましたが、まあ、偶には良いかな?と思って購入しました。リリース元は、皆さん、お馴染みのHospital Productions (Prurient名義やVatican Shadow名義でも活躍しているDominick Fernowのレーベル)です。それで、Âmes Sanglantesですが、これは人名ではなく、カナダQuebec州モントリオール在住の本名Pierre-Marc Tremblayのソロ・ノイズ・ユニット名のことです。彼は、1997年頃から多量のカセット作品等を出してきており、中には8本組カセット”Crackdown”などと言う作品までありますし、MSBR, The Rita, Autoerotichrist, Alberich等の世界中のノイズ・ミュージシャン達とスプリット・カセット作品も沢山出しています。そんな彼は、常にextremity を意識しているらしく、それが彼の音にも一貫して反映しているとのことです(この位の情報しか無かった。すまん!)。
 今回の作品は、彼のÂmes Sanglantesとしての活動25周年記念として作製されています。両面とも5曲ずつ収録されており、曲自体は短いものが多く、それも一つの特徴ですね。曲名はA1-B4は”Crucifix Noise”のヴァリエーションで、B5だけは、”Psychoelectronic Crucifix”となっています。また、本作品には、盤の色がノーマルの黒以外にスプラッターや白盤、赤黒盤など4種類もありますが、それぞれナンバリングされています。それでは、各曲を紹介していきます。
A1 “Crucifix Noise” (1:09)は、ドロっとしたシンセがのたうち回るようなダークな曲です。
A2 ”Crucifix Noise”(3:17)は、破壊の限りを尽くしたような曲で、米国Macronymphaとの類似性もあるようなノイズです。途中で気の触れたVoも入ってきます。
A3 “Crucifix Noise”(2:34)も、破壊神の怒りのような激しい曲で、またまた気狂いVoも聴かれます。
A4 “Crucifix Noise”(1:23)は、グツグツしたシンセ音で始まり、直ぐに破壊音へとシフトしていきます。
A5 “Crucifix Noise” (4:36)は、フィードバック音こら、コンタクトマイクで金属ジャンク音を拾っての「破壊音」とエフェクトで変調した気狂いVoを組合せた、何とも激しい曲です。
B1 “Crucifix Noise” (2:52)も、揺らぎの中に激しい音=ノイズ)を封じ込めた曲です。怒神音!
B2 “Crucifix Noise” (1:52)では、圧迫された金属ジャンク音が歪みまくって、その上で、気狂いVoが虚空へと放射されています。
B3 “Crucifix Noise” (2:13)も、歪みまくった金属ジャンク音と歪んだVoから成る曲で、怒り心頭ですね。
B4 “Crucifix Noise “(2:58)は、ショートディレイの通奏低音に、今までのコンタクトマイクで録った金属ジャンク音が乗る曲です。Voも気合い充分です。
B5 “Psychoelectronic Crucifix” (3:01)は、一転して、フィールド録音を、不気味なノイズが薄ら侵食していくような、やや不気味で静か目の曲ですね。
 総じて、先述のように、1990年代の米国Macronymphaとの類似性が聴いて取れるように感じましたが、それは恐らく、コンタクトマイクと金属ジャンクとを使って録音した音を更にエフェクターで歪ませまくっているところなんじゃないかな?と思います。手法としては、余り目新しいものではないですが、効果は抜群です❗️ただ、曲が短めで、もう少し長く聴いていたいとはなりますね。Macronymphaが好きなリスナーさんはきっと気に入るのでは‼️なので、パワ・エレと言うよりもハーシュ・ノイズに分類されそうな音楽です。

[Live at Mayhem in Copenhagen 2018/06/14]
https://youtu.be/pgyYL0wnHW8?si=MCZKgsRHyxQjvd3F

[BandcampのURLを貼っておきます]
https://amessanglantes.bandcamp.com/album/canada-666

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