Everybody's Talkin' / The Exotic Guitars

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 1970年発売のシリーズ4枚目。動乱の世の中、革命だ!造反有理だ!と若者が騒いでいた時代。音楽ではニュー・ロックだ、アート・ロックだ、と新しいもの、革新的なものが求められていた時代に、こんなものがまさに「粛々」と出されていただなんて、なんだか不思議な気がしてきます。
 サウンド的にはいままでの中で一番「ムード音楽」っぽい気がします。しかし、逆に取り上げている曲は、「リアルタイム」に限りなく近い曲です。「ロミオとジュリエット」も、いまでは懐メロ扱いですが、日本公開は確か私が高2の時(69年)のはず。うちのバンドのリードギターがオリビア嬢にはまっていた記憶があります。彼女が布施明と結婚したときは驚きましたなぁ。閑話休題。映画と言えばもちろんタイトルにもなっている「真夜中のカウボーイ」から2曲。そっれぞれA面とB面のトップにおさまっています。オリバーがヒットさせた「ジーン」。彼はデビュー曲の「Good Morning Star Shine」とこの曲で、全米トップ5にヒットを続けたのですが、その後全く噂を聞きません。その後、レコハンを続けているとアルバムを数枚見つけました。また、いつかここに飾るかもしれません。
 3曲目「笑ってローズ・マリーちゃん」、11曲目「シュガー・シュガー」はいまでも人気のあるバブルガム系ですね。しかし、前者をレッキング・クルーが取り上げていたというのはちょっと新鮮。9曲目は原題をみてもぴんと来ないかもしれませんが「口笛天国」のタイトルで日本でもかなり売れました。口笛がリード楽器を担当していたという不思議な曲でした。演奏(?)していたのは口笛ジャックだったっけ。何だったんだそいつ。最後の「リリース・ミー」もいまでは懐メロ感いっぱいですが、フンパーティングの歌でこの頃かなりヒットしたはず。
 というわけで、かなりリアルタイムをとらえた選曲なのですが、最初にも書いたようにアレンジがオーソドックスすぎるというか、なんだか古くさい感じがしてしまいます。キャロルさんのプレイも、「らしい」ところが少ないです。かろうじて「引き潮」にEGsらしさが聴ける程度と言ったら言い過ぎでしょうか。「どうした、エキゾティック・ギターズ!」「頑張れエキゾティック・ギターズ」と、意味のない声援を送ったところで今回はおしまい。

Side A
01 Everybody's Talkin'
02 Romeo And Juliet
03 Smile A Little Smile For Me
04 Ebb Tide
05 Jean
06 To Rome With Love

Side B
07 Midnight Cowboy
08 Peg O' My Heart
09 I Was Kaiser Bill's Batman
10 Now Is The Hour
11 Sugar, Sugar
12 Release Me

1970 / Ranwood Records (R 8061)

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