- Shimomotoyama3 Museum
- 5F 自然史(鉱物・化石標本)
- ヤンソンテナガコガネ(Cheirotonus jansoni)の標本
ヤンソンテナガコガネ(Cheirotonus jansoni)の標本
【年代】
1993
【産地など】
北ベトナム
【解説】
中国南部からベトナムにかけて生息するヤンソンテナガコガネのパッキング標本。
沖縄県北部に生息する天然記念物ヤンバルテナガコガネ(Cheirotonus jambar)と非常に近縁な種で、形態・生態的にもよく似ている。
体長約63mm、非常に迫力のあるコガネムシで、最大の特徴とも言える長い前腕部も含めると人の顔ほどの大きさがある。
この特徴的な長い前腕は雄しか持たない。
人の手の入らない原生林に生息し、詳細な生態は分かっていない。
大木にできた樹洞で幼虫が育つ事が判明している程度。
ヤンバルテナガコガネ同様に本種も希少種で、中国では国家重点保護動物に指定されているという。
新生代新第三紀中新世(約1500万年前)にはこのような大型テナガコガネ類が日本本土部にも生息していたらしく、鳥取県で化石資料が発見されている。
なお、本種含む外国産テナガコガネ類は全て特定外来生物に指定されており、生きた状態では日本に持ち込むことができない。
これはヤンバルテナガコガネとの種間交雑を防ぐ意図があるという。