金銀鉱石 (gold-silver ore) 高千鉱山 #0555

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この標本は相川金銀山の北東約17km入川(にゅうがわ)川中流左岸にあった高千(たかち)銀山のズリから昭和40年代に採集されたものとのことで、白色石英-方解石脈に輝銀鉱を主成分とする2本の帯状銀黒を伴います。赤および緑の矢印の先には銀色に輝く輝銀鉱粒群が見られます。

高千銀山は1610年(慶長15年)に徳川幕府の直営で開発され、江戸時代は入川鉱山と呼ばれていました。その後1906年(明治39年)から1943年(昭和18年)まで三菱合資会社(後の三菱鉱業、現三菱マテリアル)が採掘し、総出鉱量27万t、Au7.2g/t、Ag284g/tを記録しました。高千鉱山の銀の品位は佐渡金銀鉱床群中で最も高かったということです。

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