苦灰石 (dolomite) 飯豊鉱山 #0275

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苦灰石は方解石に近縁のカルシウム(Ca)およびマグネシウム(Mg)の複炭酸塩鉱物です。さほど大きな標本ではありませんが、白色の照りのある菱型の結晶が集まって馬の鞍状に盛り上がっています。

飯豊(いいで)鉱山は明治初頭から「小岐(こまた)鉱山」(小岐坑)として銅鉱を採掘し、大正年間以降は飯豊坑を中心に亜鉛鉱山としても稼行していました。日本曹達株式会社が1934年(昭和9年)に採掘を開始、1936年(昭和11年)から本格的な開発が始まり、銅、亜鉛、鉛のほか鉄や炭酸カルシウムも採掘されました。飯豊鉱山は時に直径4cmを超える黄鉄鉱の巨晶を産出したことでも有名です。1967年(昭和42年)に閉山しました。

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