金銀鉱石 (gold-silver ore) 鶴子銀山 #0491

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石英質の母岩中に粗粒黄銅鉱と共に微粒輝銀鉱を伴う銀黒が発達しています。本標本は昭和40年代に鶴子(つるし)脈の露頭線が東西に通る鶴子沢上流の山腹で採集されたものということです。(1~5枚目は背景をソフトウエア処理しています。)

鶴子銀山は、相川金銀山の南約2.5km、真野湾沢根町に流下する鶴子沢上流域に位置する佐渡ヶ島では最も古い金銀鉱山です。1601年(慶長6年)の佐渡鉱床発見に先駆けて1542年(天文11年)に発見され、当初は上杉家直営銀山として露頭部の金銀鉱脈の採掘が行われ、その後1595年(文禄4年)には石見銀山から技術指導により本格的な坑内採掘が始められました。戦国~江戸~大正時代を通して大量の金銀を産出したと伝えられていますが、鉱石産出量や品位は良くわかっていません。 鶴子沢上流域には現在でも多くの鉱脈露天掘り跡や手掘り坑道坑口が残されており、西三川砂金山、相川金銀山と共に世界遺産への登録申請が行われています。

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