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ラフマニノフ 2台のピアノのための組曲1・2他 2組のデュオ
特徴の違う2曲の組曲を2組のデュオで展示。好きな順番で
ラフマニノフ/2台のピアノのための組曲第1番OP.5
第2番op.17
何も2台pianoのための楽曲の魅力をラフマニノフで書かなくてもと思いつつ、つい、やってしまった。
大きく分けて協調型と対決型に勝手に分けたりするんだけど、両極端な演奏があるのでついつい2台で演奏というとブラームスやドヴォルザーク、チャイコフスキーやシューベルトよりもラフマニノフに行ってしまう。
第2組曲は対決型で聴きたいね。
第1曲ラ・マルティア
https://youtu.be/WJMTlUcl7OU?si=74Y3VBpE3ABDthYk
第2曲ワルツ
第3曲ロマンス-アンダンティーノ
第4曲プレスト-タランテラ
曲の流れが火花を求めている。
こんなものだと思って聴いていた作品がマルタ・アルゲリッチとネルソン・フレイレの演奏でぶっ飛んだ。
調和の中でも十分魅力的な旋律に溢れ、体が動くようだと思いつつ聴いていた。
アシュケナージと才人プレヴィンの演奏は協調性の典型で暖かい音色と抒情の優しさが素晴らしいと思った。
でも、アルゲリッチとフレイレの演奏は厳しく火の出るようなパッションに貫かれていて、「ああ、やっぱりこの曲はこうなんだ」と思わせてくれる。一期一会の緊張感が凄い。
アルゲリッチはこのデュオでは第1番が合いそうもないのを知っていたのか、取り上げてないけど、ラヴェルのラ・ヴァルスを替わりに入れてる。これが凄い!
第1曲は対決型では処理できないいわばロシアのナハトムジーク(夜の歌)です。
これはもう、アシュケナージとプレヴィンが作り出すダイナミックレンジと濡れたような抒情の横溢に浸れます。
この第1組曲がまだ独奏用のピアノ曲だった時、老チャイコフスキーがこの曲のノスタルジーに強く惹かれ、ラフマニノフにしきりに弾いてきかせろとせがんだそうです。
2台のピアノ用に完成する前にチャイコフスキーはこの世を去り、完成した作品を耳にすることはできなかったでしょうが、ラフマニノフの超絶的な演奏技術がこのような緩やかな抒情の奔流の中で悠然と発揮されていた、その様子を老チャイコフスキーは目を閉じて何度も聴いたことでしょう。
一曲目のバルカローレから第4曲のロシアの復活祭まで『これでもか』というノスタルジーでびしょぬれ。
第1曲バルカローレ
第2曲愛の夜
第3曲涙
https://youtu.be/i4qAfuwCFP8?si=RRVpoWzYBPHaBB8R
第4曲ロシアの復活祭
二つの個性を持った第1と第2組曲どっちが好みかな。
