コモドアーズ『ミッドナイト・マジック』

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【2024年8月17日ON AIR】
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
8月はブラック・パワー、ブラック・コンテンポラリー、ソウル・ミュージックをお送りしています。今回は、コモドアーズのアルバム『ミッドナイト・マジック』です。

R&B、ファンク・バンドとして知られるコモドアーズは、1968年アラバマ州タスキギー大学の二つのバンドが合体して結成されました。デビュー当時のオリジナル・メンバーは、1946年生まれのドラマー、ウォルター・オレンジ、48年生まれのキーボード奏者マイラン・ウィリアムズ、49年生まれのサックス担当ライオネル・リッチーとトランペットのウィリアム・キング、そして50年生まれのギタリスト、トーマス・マクラリーとベースのロナルド・ラプリードの6人。

地元のクラブなどで演奏していましたが、モータウンの副社長に見いだされ、ジャクソン5のオープニング・アクトに抜擢されると俄然注目を集めます。71年にモータウンと契約しますが、自作自演のバンドに不慣れなモータウンの元で苦節3年。

それでも彼らは挑戦を続け、マイランのクラヴィネットをフィーチャ―したデモ音源を社長のベリー・ゴーディーに聴かせると、いたく気に入りデビュー作のリード曲に決定。1974年そのモータウン・レコードからアルバム『マシーン・ガン』でデビューすると、タイトル曲はインスト・ナンバーにも関わらず全米22位のヒットとなりました。

2ndアルバムからは、ファンク・ナンバー「スリッパリー」がR&Bチャートで1位を獲得。最初はファンク指向のアルバムをリリースしていましたが、76年の「よりそう二人」で再びR&Bチャートの頂点に立つと、ライオネル・リッチーのバラードに注目が集まり、ポップとファンクが共存するバンドとして展開。78年、ライオネルの曲「永遠の人に捧げる歌」でポップ・チャートでも頂点を極めました。

79年のアルバム『ミッドナイト・マジック』からも「セイル・オン」「スティル」がヒット。さらにライオネルはダイアナ・ロスとのデュエット「エンドレス・ラヴ」が大ヒットして、82年にソロ・アルバムをリリースするとバンドを離れました。

また翌年トーマス・マクラリーもグループを去り、コモドアーズは、元ヒートウエーブのJ.D.ニコラスを二人目のヴォーカルとして迎え入れます。85年の『ナイトシフト』から、亡くなったマーヴィン・ゲイに捧げたタイトル曲が全米3位となり、キャリア初のグラミー賞を受賞しました。しかしこれが最後のTOP40ヒットとなり、モータウンを離れてポリドールへ移籍。

その後もコモドアーズは活動を続け、現在はウィリアム・キング、ウォルター・オレンジそしてJ.D.ニコラスの3人でツアーを続けています。

コモドアーズのアルバム『ミッドナイト・マジック』
SIDE A
「ゲッティン・イット」
「ミッドナイト・マジック」
「ユーア・スペシャル」
「スティル」

SIDE B
「ワンダーランド」
「セクシー・レディ」
「ラビン・ユー」
「セイル・オン」
そして「12:01 A.M.(リプライズ)」

コモドアーズのアルバム『ミッドナイト・マジック』いかがでしょうか?
ちなみに、演奏はもちろん作詞・作曲までほぼメンバーで賄うコモドアーズ。ライオネルが作ったバラード「スティル」は、離婚しようとしていた友人に捧げた曲なのだそうです。

https://www.commodoreslive.com/
コモドアーズ オフィシャルサイト

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    kyusha_fan

    about 7 hours ago

    解説の内容が適確で分かりやすいので興味を持ちながら拝見させてもらってます。ドアーズの名前はよく存じ上げてますがアルバムを通して聴いた事がありませんし、どこから聴いたらよいものか迷ってしまいます。このような解説をしてもらえるとそのアルバムをまず聴いてみようと思うようになります。早速聴いてみようと思います。

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