ブロンテ姉妹

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主演 イザベル・アジャーニ
   イザベル・ユペール
   マリー=フランス・ピジェ

1979年制作の「ブロンテ姉妹」。日本公開は1988年なので、大学を卒業してから観たことになる。
ストーリーはブロンテ姉妹とその家族について史実に基づいて比較的忠実に描かれている。19世紀半ばなのでまだ女性の権利や立場は大変低く、シャーロットの書いた「ジェイン・エア」は男性名での出版を強いられるなど多くの苦労があったようだ。
監督はアンドレ・テシネ。撮影は後に「カミーユ・クローデル」を監督するブルーノ・ニュイッテン。そしてシャーロットにマリー=フランス・ピジェ、エミリーにイザベル・アジャーニ、アンにイザベル・ユペールと、このイギリスが舞台の物語にも拘らず全てフランス人スタッフであり、当然セリフもフランス語。人種的には異なるのだろうが我々日本人から見れば同じ白人なので初めて観た時にはそれ程気にはならなかったが、レーザーディスクで何度も観ているとやはり違和感は拭えない。ブロンテ姉妹がフランス語を喋ってはイカンだろう。そう言えばピーター・コズミンスキー監督の「嵐ヶ丘」でもキャシー役はフランス人のジュリエット・ビノシュが演じていて、こちらは英語だったせいか違和感無かった。
でもイングランドの荒涼とした草原に私の好きだったフランス人女優が立って、美しくないはずが無い。映像はとにかく耽美的であり、そしてヨーロッパでの耽美主義には必ずと言っても過言では無いほど表裏一体で存在している狂気と悲哀が見事に描かれていて、印象に残る作品ではあります。

Trailer
https://youtu.be/w1AwrJP9VL0?si=DZr9V-dvs02cUlWd

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