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DVD「ヒッチコック短篇集」
1944年製作イギリス映画。「短篇集」ですから複数の作品が包含されているわけで、本展示アイテムには『闇の逃避行』『マダガスカルの冒険』の2篇収録されています。これらは、アルフレッド・ヒッチコックが第二次世界大戦中にイギリス情報省の依頼を受けて戦意高揚・フランス抵抗運動支援のための製作した短編プロパガンダ映画で、いずれも30分前後の短尺、亡命フランス人の劇団モリエール・プレイヤーズにより演じられる物語のため、セリフがフランス語というのが特徴で、イギリス人のヒッチコックが本格的にハリウッドで活動するようになったのは1940年頃からですから、冒頭に「イギリス映画」と表記しましたが、渡米後の仕事ということになります。
『闇の逃避行』のあらすじは、「若いイギリス兵が、レジスタンスの手引きでナチ占領下のフランスから脱出した。だが、彼と行動を共にしたポーランド将校はゲシュタポのスパイだったと分かり、レジスタンスの地下組織網が暴かれてしまった。その逃避行の記憶をたどるうちに、彼の気付かなかった事実が次々と明かされていく。」
『マダガスカルの冒険』のあらすじは、「仏領マダガスカルにおいてヴィシー政権派の警察署長との抗争を繰り広げた元レジスタンスの俳優、慰安劇団による演劇での役作りのためにその体験を語るのであった。」
両作ともに、語り口自体はエンターテイメント・サスペンスでのヒッチコックのタッチを彷彿のさせる要素がないわけではありませんが、所詮はプロパガンダ作品なので、正直ストーリー自体はそれほど面白くはありません。まあ、ヒッチコックのフィルモグラフィーを総攬する際には見逃すことはできない、という意義はあるとは思われますかね。
https://www.youtube.com/watch?v=kkfOiZJVY8U
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