1/500 Lockheed U-2S “Dragon Lady”

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“黒いジェット機”
戦後アメリカのCIAは、敵対勢力の動向を探ることのできる偵察機の開発を指示、メーカーコンペの結果ロッキード社が製造権を勝ち取り、これが後のU-2 "Dragon Lady"となります。(ロッキード社の "Kelly" Johnson氏の政治的裏工作による出来レースだったとの噂も~)
通常『偵察機』は“R”から始まる制式番号を採用するところ、本機は『汎用機』を表す“U”から始まり、ここからして怪しさいっぱいですね(笑)
コンセプトとしては“敵戦力が及ばない高度20,000m以上の超高度を飛行することができる航空機”で、当時のロ社主力製品であるF-104をベースに開発されます。
主な変更点は超高空で滞空することを狙い“誘導抵抗“の少ない、まるででグライダーのような高アスペクト比の主翼へ変更、さらに“ディープストール”の危険があったT字配置の水平尾翼位置を、最高速度低下と機体延長に伴い通常位置へ変更、またエンジンは小型で高性能なとJ57へ換装、後期型ではGE F118が採用されますしました。実戦配備後しばらくは、当初のコンセプト通り悠々と敵領空高空を飛び回っていましたが、より高空へ対応した敵対空兵器や戦闘機の登場により撃墜事例も増えていきます。そのためCIAは、“高空ではなく高速”へコンセプト変更した“SR-71”を新たに開発、60年代に実戦へ投入します。後輩の出来たU-2はそのまま退役すのかと思いきや、結果SR-71の方が先に退役、現在も改良を積み重ねて現役にとどまり続けます。

展示した模型は2019年に沖縄の嘉手納基地で撮影した“Reg. 80-1084”を1/500模型で再現したもので、《ショートノーズ》+背部へ《SEINIOR SPAN》と呼ばれる“衛星通信用ポッド”を装着した、最終改良型のS形です。これらの装備はどうも作戦毎に変更されるようで、同じ機材でも違う姿で撮影されることがありますね。

モデルは3Dプリント品をベースに、動翼表現や形状修正やギア等小物追加、自作デカールを製作貼付けして仕上げたモノです♪ 実機を見たとき同じ黒いSR-71と比べてても、さらに艶の無い“闇”って感じの仕上げで、沖縄で“黒いジェット機”と呼ばれているのも納得~
粗めのフラットベースクリアーで仕上げてみました♪

【模型資料】
・模型ブランド :wwwitalik/SHAPE WAYS
・製造国 :オランダ
・製品番号 :-
・製品タイトル :Lockheed U-2 "Dragon Lady"
・発売時期   :-

【実機資料】
・実機メーカー :Lockheed
・形式 :U-2S “Dragon Lady”
・Reg. :80-1084
・製造番号 :084
・機体名称 :
・進空年次 :1980年
・引退年次 :
・実機エンジン :GE F118-GE-101_x1
・所属 :USAF 17th Reconnaissance 95 th Wing

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