自動車の部屋【1/64 ファニーカー編】

自動車の部屋【1/64 ファニーカー編】

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日本国内では今一つ盛り上がらない“Drag race”ですが、北米ではF1などのFIA主催イベントを凌ぐほどの大人気モータースポ―ツです。その人気イベントを主催するのが《NHRA/National Hot Rod Association/全米ホットロッド協会》で8万人以上(!!)のドライバー、140カ所以上の競技会場“Dragstrip”が登録されているという桁違いの団体で、2023年度も18カ所の“ドラッグスリップ”で21戦の開催が予定されています。
《NHRA》がトップシリーズとして運用する“Camping World Drag Racing Series”には、[Top Fuel Dragster]、[Funny Car]、[Pro Stock]、[Pro Stock Motorcycle]の4つのカテゴリーがあります。
このうち[ファニ―カー]は“フォーミュラーカー”スタイルの[トップフューエル]へ市販車に似せた、まるで“ラジコン車ボディ”の様な一体型の“Fake body shells“を被せたスタイルを持ち(微妙に長~い感じからファニー=面白い/奇妙と名前が付いたそうで)、[トップフューエル]がコクピット後方後輪前へのエンジン配置(一応ミドシップ)なのに対し、“ファニーカー”はドライバーの前に搭載されます。
そのエンジンはレギュレーションで“Roots式スーパーチャージャー装着可能な、最大約8,193 cc OHC V8”のみと限定、約90% のニトロメタンと約10 % のメタノールを混合した燃料を1レースで57ℓも消費、その出力は約11,000hp/9,500 N・mという途方もないパワーを発生させ“スタンディング・スタート”から 6 G(!!)というジェット戦闘機も真っ青の加速を可能とします。さらにゴール地点での速度は約500km/hに達し、通常のブレーキでは止まり切れない為、これまた戦闘機張りに“ドラッグシュート”を展開し制動を掛けます。
ところでこのエンジン、よく見るとラジエター等の大きな冷却装置が見当たりませんが、これは燃料の気化熱と走行距離(約400m、2007年からは約300m)/超短時間競技だからこそ可能となっています。
勝ち抜きトーナメント製で行われるこの競技、スタートまでに“バーンナウト”等の色んな段取り、各センサーによるスタートタイミングの駆け引きなど、見れば見るほど“大相撲”の“立会い”に似ていると感じるのは私だけですかね?(笑)
でもなんと言っても私たちコレクターたちを魅了するのは各チーム/ドライバーによって異なるカラフルなカラーリングですね~
ホントどんどん集めたくなっちゃいます♪

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