ゴシック様式とは?
12世紀以降にフランスで始まった大聖堂建築を発端に、美術や哲学にも浸透し、中世ヨーロッパで広まった建築を中心としたデザイン様式。
当時のヨーロッパは内乱や対外戦争が続き、そのような環境の中で文化の中心だった教会で、教会建築の様式や内装が家具の装飾モチーフとして取り入れられた。大きな窓やステンドグラス、尖頭アーチなど重い石造りを軽快に見せる演出と、高さを強調する造りが特徴的。
イタリア人は、高さを強調したバランスの悪い建築様式として、野蛮な種族による未完成の建築として「GOTICO(ゴート人の)」と呼んだ。ゴート人とは北方ゲルマン民族の古い種族のことで、建築とは一切の関係は無かったが、これがゴシックの語源とも言われている。別説ではGOD(神)に接尾語であるTHICが付きGODTHICから「GOTHIC(神の)」という意味とも言われている。
代表的な建築物は、フランス・パリのノートルダム寺院、スペインのトレド大聖堂、ドイツのケルン大聖堂など。