アンピール様式とは?
19世紀初めのフランスにおけるナポレオン1世の帝政時代を中心にヨーロッパで流行した建築・家具・装飾などの様式。
古代ギリシャ・ローマを範とした、直線的で力強く端正な様式に、帝国の威信を表現する豪華で荘重な装飾を加味した意匠が特徴。装飾のモチーフには、ギリシャ・ローマ風のもののほか、スフィンクスや象形文字などのエジプト風のものも取り入れた。
アンピール(Empire)とはフランス語で「帝政」を意味する言葉のため「帝政様式」と呼ばれたり、英語読みでは「エンパイアスタイル」と呼ばれることもある。
代表的な建築物は、フランス・パリのエトワール凱旋門(Arc de Triomphe)やマドレーヌ寺院(L'église de la Madeleine)など。家具の場合は、古代ローマの家具をベースとしたデザインに、重厚感がある真紅のビロードや金色の装飾が多く用いられている。