料理家・本田よう一さんの「ほのかなあたたかみを感じる」調理道具

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取材・文/サカクラ カナコ
写真/松本理加

おいしい料理をつくる人にはきっと、とっておきの調理道具があるに違いない。そんな期待を胸に今回お話を伺ったのは料理家の本田よう一さん。
自然の恵みをたっぷり受けた食材が豊かにある、福島県出身の本田さんは、「食べてくれる人にやさしく、作ってくれる人にもやさしくをモットー」とした料理を作っている。そんな本田さんのお気に入りの調理器具たちをご紹介。

使い続けることで成長してくれる道具たち。

「高校生の時から、週5で料理をしていました」とにこやかに話す本田さんは、福島の実家にいた学生時代から、毎日のように料理をしていたそうだ。

「自分の料理の基本は、高校生の時に読んだ料理本から」と言って、あげてくれた書籍名は、主婦が好んで読む料理雑誌。そんなベースがある本田さんだからこそ、カンタンで美味しい、毎日の料理で使えるようなレシピが思いつくのかもしれない。

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「4年前くらいから、徐々に仕事も増えてきて、やっと道具は揃ってきたところ」と見せてくれた道具は、手づくりの空気を纏ったエプロンや、使い込まれた計量器など、どれも優しい雰囲気のある道具たち。

「見た瞬間に可愛いと思えて、そして触って気持ちが良いものを選ぶようにしている」と本田さんならではの道具選びのポイントを語り、「そういう道具は、使い続けることで成長してくれる」と教えてくれた。

たとえば本田さんが愛用している鉄のフライパンは、大事にしまっておくのではなく、気に入っているものだからこそ頻繁に使いこみ、そうすることによって生まれるフライパン自体の「色味」の変化だったり、「手に馴染む」感覚を楽しんでいる。

福島出身の本田さんは、福島の野菜を料理にふんだんに取り入れ、また福島の作家の器や道具も積極的に使っている。

「普段の生活に彩りを加えてくれるような道具を使えば、日常の料理が楽しくなる」という本田さんの、料理を楽しくしてくれる調理道具たちをご紹介。

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キッチンに佇む人形は中学生時代から一緒だという怪獣ブースカ。今はこの場所が定位置だという。

本田 よう一さんのこだわり調理道具

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育っていく成田さんのフライパン

「がしがし洗って、がしがし使っている」と本田さんが言うフライパンは、鉄作家・成田理俊さんのものだ。
郡山の「ギャラリー観」で出合ったというフライパンは、2つセットの両手パンで、頻繁に利用しているという。たくさん使うことで、フライパンが「育つ」感覚があり、付加価値がついていっていると話す本田さん。パエリアや肉料理をこの両手パンで作り、そのままテーブルに出すことも多いそうだ。

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福島県いわき市の作家omotoさんのエプロンと鍋つかみ

成田理俊さんと同じく郡山の「ギャラリー観」で出会ったというomotoさんは福島県いわき市を拠点に活動する布繕い作家だ。本田さんが「3枚買った」というエプロンは、素朴なオシャレさがありながら、しゃがむときに便利なスリットが入っていたり、大きなポケットもついていたりと機能性も抜群だ。
ちくちくと丁寧に手縫いで作られたことが一目見れば分かる鍋つかみも、手作りならではの優しい雰囲気のある道具だ

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合羽橋で購入した懐かしい鰹節削り器

実家にあるものと同じ形のものを買ったという鰹節削り器。購入した場所は、ケータリングの帰りや撮影用に足りないものがあるときなど、本田さんが足繁く通う合羽橋で。削りたての鰹節はやはり新鮮で味も風味も良く、冷奴などにちょっとかけるために使ったり…と普段から愛用しているという。

味付けはシンプルなのに、彩りも豊かな一品

グリルチキン

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成田さんのフライパンで作ってくれた、グリルチキンは、味付けは塩コショウだけととてもシンプル。だが、だからこそ肉の旨味や添えられた綺麗な彩りの野菜たちの甘みが引き出されていて、素材の持つおいしさを充分に味わえる一品だった。肉を切り分けてくれたときの有次の包丁の切れ味が良く、それにも思わず見惚れてしまった。

ーおわりー

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本田さんのお料理を味わえる! TOKYO料理部!イベント開催。

本田よう一さん、きじまりゅうたさん、森野熊八さん、ヤミーさんで結成されたTOKYO料理部。いつも雑誌やテレビで活躍している人気料理研究家4名の手料理が実際に味わえるチャンスです。当日は4名が参加者の目の前で料理をして、それをそのままいただけちゃうというLIVEイベント! 

【TOKYO料理部「ライブキッチン」vol.3~春の料理まつり~】
■日時:2016年4月24日(日) 13:00-16:00(12:30受付開始)
■出演:TOKYO料理部(料理人森野熊八、料理研究家ヤミー、料理研究家きじまりゅうた、料理家本田よう一)
■ゲスト出演:洋菓子研究家 竹田薫さん
■会場:スタジオ フィオーレ 
東京都渋谷区初台2-14-15 AAビル
■参加費 5,000円(料理・飲み物代込み)
■定員 100名

※申し込みの詳細はこちらのFBイベントページをご確認ください!

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公開日:2016年3月28日

更新日:2022年2月2日

Contributor Profile

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サカクラ カナコ

レシピサイトでwebディレクターを経験後、フリーランスに。趣味は、映画鑑賞と読書(漫画)と、美味しいものをたべて飲むこと。

終わりに

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高校生の頃からずっと料理をしていたという本田さん。息をするように当たり前に自然に、毎日お料理をされていたんだなというのを、話してくれる言葉や作ってくれたお料理からひしひしと感じた。「料理を好きになってほしい」という本田さんの本は、カンタンで美味しいレシピが満載で、まさに主婦の味方。私も本田さんのように、お料理をもっと楽しく作れるようになれるといいなぁ。

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