菱マンガン鉱 (rhodochrosite) 竜島鉱山 #0054

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母岩の黒色粘板岩とそれを覆うピンク色の菱マンガン鉱のコントラストが可憐な標本です。(背景はソフトウエア処理しています。)

竜島(りゅうしま)鉱山はマンガンを主とする中温熱水鉱床で、当初は銅の探鉱が行われていましたが、1900年(明治33年)にマンガン鉱床が発見されました。1911年(明治44年)には竜島鉱山産のマンガンによる税金として波田村(現・松本市)に85円20銭の納入記録が残っているそうです。1927(昭和2年)頃には、月産10~50tを採掘、1933年(昭和8年)~1944年(昭和19年)にかけてマンガン鉱を中心に1,203トンの採掘量があったとされています。特に二酸化マンガンは品質が良く、第二次世界大戦中にはドイツまで送られていたということです。

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