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デルタドロメウス 肉食から植物食へ 振れ幅が大きすぎる恐竜
Deltadromeus デルタドロメウス ???
白亜紀後期の地層から発見された極めて不完全な骨格から推定された中~大型の肉食の恐竜とされた。
最初のイメージはこの絵のようなコエルロサウルス類でアロサウルスよりも特殊な頭部の鶏冠状の突起はあったかどうか不明。これは頭骨を推定によって想像した復元模型の影響が大きい。
そして次に新たな発見はないにしろ、ケラトサウルス類に編入された。頭部の特殊な形状が特徴のケラトサウルス下目(?付き)アベリサウルス科というところまでは、まだ肉食の系譜をたどっているのだが、これがノアサウルス亜科に入るようになると肉食か植物食であったのかどうもはっきりしなくなる。
湿地であった場所から発見されているところから、デルタドロメウス(三角州の疾走者)の名前が付き、足幅が広く敏捷性にも優れていたと推定された。
これを肉食恐竜の系譜からイメージするとこの絵のようになる。
当時大型植物食恐竜を狩っていたカルカロドントサウルスなどとの棲み分けは容易に想像できる。
しかし。ノアサウルス亜科との関連性から想像するとダチョウ体型で頭の小さな、鳥のくちばしのような口をしていた植物食の恐竜であったとも推定される。
こんなややこしいことになるのは、肉食か、植物食かを判定するのに最も容易な頭部が欠けていることによる。
肉食恐竜であったとすればどうしても歯は鋭く、アロサウルスをその復元想像のモデルにしてしまった発見者の思い込みが大きく影響していると言わざるを得ない。考古学者はスポンサーの好みに左右されることもあり、野心が想像の幅を狭めがちであることも確かだ。
当然、想像図には自分の好みのイメージを取り上げてしまう。例えばティラノサウルスを頭から尻尾まで体毛で覆われた巨大な球体に嘴と足をくっつけた丸っこい肉付けで描いたとしても、頭骨を始め骨格がその中に納まるのであればどんな形でも全否定はし難い。 『ティラノサウルス、本当はこんな形をしていた!』という新たな想像図が現在まで何度出てきたことか。
子供の脳ミソを持った大人たちには生きづらい世の中になってきた気がする。
原画 2020年7月作成
4000×2000pix pngファイル 3.18MB 350dpi
ライセンス販売 Adobestock pixta