秋田県大仙市協和荒川嗽沢 荒川鉱山 両錐三色水晶(バライト共生・シャモサイト内包・根元紫水晶)

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「ミネラ」77号掲載

2018年の東京ミネラルショーにて入手したもの?と思われます。記憶が曖昧ですが、国産水晶収集初期の頃の物です。

両錐ではない白、緑、紫の三色水晶は、時折ミネラルショーで見かけます。2025年の今では見る回数も減ってきましたが、収集初期の頃は二色であればよく見かけたものです。三色は目玉商品としてやや高額ではありましたが、それでもまだ販売されている様子はありました。

両錐になった理由、恐らくは、根元が紫水晶、シャモサイト(緑泥石の一種)によるファントムの水晶クラスターがあり、それが根元から折れ、その後再び鉱液に満たされたことで両錐になったものと思われます。

両錐ではありますが、仮に1〜4枚目の置き方で上下としますと、上の頭には荒川鉱山特有のシャモサイトによるファントム、またクリーム色の薄片状のバライト(重晶石)が見られます。下の方は、中心部分の紫水晶(やや薄め)を覆うように再結晶しており、その錐面にもシャモサイトがファントム状で見られます。

両錐のファントムというわけで、現在の私のコレクションでもあまり見ないタイプです。

実は初めて入手した荒川鉱山のシャモサイト入り水晶だったりします。初めてにして素晴らしい水晶をよく手にできたな…

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