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- 1F 33rpm
- 山下久美子『Sophia』
山下久美子『Sophia』
【2024年5月18日ON AIR】
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
今月は5月の空に響き渡る80年代J-ROCKをお届けしています。今回は、かつて“学園祭の女王”と呼ばれた山下久美子の『Sophia』です。
女性ロック・ヴォーカリストのパイオニア山下久美子は、1959年1月26日大分県別府生まれ。バンドマンだった父親の影響からか、歌うことが大好きで、小さい頃から人前で歌っていたそうです。中学・高校ともなると洋楽を聴くようになり、文化祭バンドをしたりしていました。
やがて博多のソウル・バンドを追いかけるようになり、高校を中退して福岡で一人暮らしをはじめます。ウェイトレスのアルバイトをしながら、ディスコで歌っているところをスカウトされ、19歳で上京。1980年「バスルームから愛をこめて」でデビューしました。
初のライヴでは30人ほどしかいなかったオーディエンスでしたが、激しいパフォーマンスが噂となり、チケットは次々とソールド・アウト。81年1月に日本青年館で初のホール・ワンマンを開催、このコンサートのアンコールで観客が一斉に立ち上がったことから“総立ちの久美子”と呼ばれるようになりました。
82年のシングル「赤道小町ドキッ」が、化粧品のキャンペーン・ソングとなり大ヒット。この時TV番組『ザ・ベストテン』で、本物のゾウに跨り登場して世間をあっと言わせました。83年のアルバム『Sophia』は初の海外レコーディングで、ヒュー・マクラッケンがプロデュース。コーラスにあのカーリー・サイモンも参加するという豪華版になりました。その後も「こっちをお向きよソフィア」や「瞳いっぱいの涙」などヒットを繰り出していきます。
85年のアルバム『BLONDE』には布袋寅泰がギターで参加、これをきっかけに二人は結婚しました。88年のBOØWY解散後、ソロ活動を始めた夫のプロデュース作『Baby alone』をもって音楽活動を休止。しかし91年には活動を再開して、女優としてもデビューしました。97年に布袋と離婚した後、2000年に双子の姉妹を授かり、シングル・マザーとなりました。
また20周年となるこの年には、佐野元春や桑田佳祐をゲストに迎えたセルフ・カヴァー・アルバム『THE HEARTS』をリリースしました。2011年から1年ほど子育て中心の生活となりますが、13年に旧知の仲である大澤誉志幸とのコラボ・アルバム『& Friends』をリリースして復活。
2015年からソロ活動も再開、19年には還暦を祝い、スイート・シックスティーンならぬ「The sweet Sixty」と題したライヴでファンを喜ばせました。また23年には初のジャズ・アルバム『Jazz"n"Kumiko』をリリース、スタンダード・ナンバーやジャズ・アレンジされたセルフ・カヴァーを聴かせてくれました。現在も、ライヴにイヴェントにと活動の幅を広げています。
山下久美子のアルバム『Sophia』
SIDE A
「ちょいまちBabyなごりのキスが」
「LOVERステッカー」
「恋する乙女」
「今夜もBad Trip」
「気持ちいいじゃないTonight」
SIDE B
「こっちをお向きよソフィア」
「I Know, You Know」
「Please Don't Go」
「Darlin' Darlin'」
「秋ラメきれないNight Movie」
山下久美子のアルバム『Sophia』いかがでしょうか?
ちなみに「胸キュン」という言葉を最初に使ったのが山下久美子で、あのYMOが「君に、胸キュン。」をリリースする際には、使用許可をとりに来たそうです。
https://kumikoyamashita.com/
山下久美子 オフィシャルサイト