オーリアンズ『歌こそすべて』

0

【2024年4月20日ON AIR】
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
4月20日は音楽とレコード店の文化を祝う、レコードストア・デイです。あのちゃんがアンバサダーとなり、様々な企画を展開。33rpmもアナログ・レコードを手にする喜びを分かち合いたいと思います。

さて今月は春にふさわしい、ハーモニーをお届けしています。“Melody & Harmony”今回は、ニューヨーク郊外ウッドストックのミュージシャンで結成されたオーリアンズのアルバム『歌こそすべて』です。

オーリアンズのリーダー、ジョン・ホールは1948年7月23日アメリカ・バルチモアに生まれました。5才からピアノを習い、フレンチ・ホルン、ギター、ドラムなど独学で習得、10代の頃からグリニッジ・ビレッジなどのクラブで演奏を始めています。演奏ばかりではなく作曲も心得、21歳でブロードウェーのための音楽を手掛け、優秀な舞台に与えられる「オビ―賞」を受賞しました。

幾多のセッションもこなし、タジ・マハールのツアーに帯同したりと大活躍、特にジャニス・ジョプリンのアルバム『パール』に提供した曲「ハーフ・ムーン」で広くその名を知られるようになりました。1970年には早くもソロ・デビュー作『アクション』をリリースしますが、ギタリストでシンガーのラリー・ホップン、ドラマーのウェルズ・ケリーらとバンドを結成。1972年2月にオーリアンズが誕生、その後ラリーの弟ランス・ホップンが参加して73年にABCレコードからセルフ・タイトル・アルバムでデビューしました。

ところが実力はあるものの、セールスが伴わず大きく話題になることはありませんでした。2ndアルバム『レット・ゼア・ビー・ミュージック』は、日本とヨーロッパでは発売されましたが、本国アメリカではお蔵入りという事態になってしまいます。

そんな彼らでしたが、西海岸のアサイラム・レコードへと移籍すると光がさしてきます。ジョニ・ミッチェル、ジャクソン・ブラウン、イーグルスなどのヒットで勢いのある新興レーベルから、75年に前作と同タイトルのアルバム『歌こそすべて』をリリースすると、シングル「ダンス・ウィズ・ミー」が全米6位の大ヒットとなりました。

続くアルバム『夢のさまよい』からも「スティル・ザ・ワン」がヒットしますが、デビュー当時のルーツ色が薄れていくのが不満だったのか、ジム・ホールは77年バンドを離れソロに。ソロ活動とあわせて、ジャクソン・ブラウン、ボニー・レイット、グラハム・ナッシュらと反核を訴えるイヴェント『ノー・ニュークス』を79年に開催、その後政治家としても活動しました。85年に一度オーリアンズに復活してからは、つかず離れずでソロとバンドを行き来し、現在オーリアンズはオリジナル・メンバーのランス・ホッペンが中心となって活動を続けています。

オーリアンズのアルバム『歌こそすべて』
SIDE A
「風さわやかに」
「僕と踊ろう(ダンス・ウィズ・ミー)」
「愛が過ぎて行く」
「これからの君の人生」
「歌こそすべて」

SIDE B
「人生の仕事」
「コールド・スペル」
「二人の歌が終って」
「たった一つのハートをおくれ」
「君がくれた大切なもの」

オーリアンズのアルバム『歌こそすべて』いかがでしょうか?
ちなみに、このアルバムの前の2ndアルバム、現在は『オーリアンズII』としてリリーされています。

https://orleansonline.net/
オーリアンズ オフィシャルサイト

Default