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PENTAX Super-Takumar F3.5/28mm 前期型 純正ケース付き
PENTAX Super-Takumar F3.5/28mm 前期型 純正ケース付き
このレンズも1963年ごろの発売開始と言う事で大変古いレンズと言う事になります。
一般的なタクマーレンズはフィルター径が49mmのものが多いのですが、このレンズは58mmとなっていてサイズが大きく堂々とした風格があります。当然重さもあってずっしり感が有て、NEX-6とのバランスは中々格好が良いですね。
当時の技術力では小型軽量化することが難しかったようで、前期型はこのサイズになったようです。
当時高価だったフィルター径の統一にはメリットがあり、小型軽量化は使い勝手もアップするという事もあり、1,966年には、設計変更され49mm径の後期型が発表されました。この設計変更により、58mm径の前期型は姿を消す事となりました。
前期型と言われる58mm径のF3.5/28mmレンズには実は2タイプが存在しています。絞り値が22まである初期型と16までの一般に前期型と言われているタイプです。
今回紹介しているのは絞り値16までの前期型タイプです。
そして、前期型と後期型の違いはフィルター径だけでなくピントリングの形状にもあります。前期型は刻まれた距離目盛の窓が無く、表記された距離目盛が全部見えるようになってます。後期型は、通常の窓枠式の距離目盛表示となっています。
今回取り上げている28mmと言うレンズ、通常なら広角レンズと言う事ですが、ASP-C規格のセンサーカメラでは、42mmと標準レンズの画角とほぼ同じとなる為標準レンズとして常用が出来るユーティリティの高いレンズです。
35mmレンズとともに大いに活躍するレンズだと思います。
このレンズも、オークションで手に入れたのですが、本体は少し汚れが酷かったのですが、レンズは思ったよりきれいな状態でした。
前玉の淵のあたりに僅かにカビ跡があるのですが、どうしても前の部分をばらすことが出来ずクリーニングをすることが出来ませんでした。撮影に影響出そうな個所ではないので今回は無理をせず可能な範囲でレンズのクリーニングしました。
本体は丁寧にクリーニングを施しかなり綺麗な状態を取り戻しました。
本体関係に使用する道具は、液体のガラスクリーナー、無水アルコール、パーツクリーナー、歯ブラシ、つまようじ、綿棒、ピンセット、ティッシュペーパーなどを駆使して行います。
このレンズには落札時に純正ケースが付いていたのですが、かなり劣化が進んでいてハゲハゲ状態でした。
内側は、フェルトを剥がし、劣化し粉末状態になったスポンジを除去し、新しくスポンジを入れて接着。
外は、レザーの剥がれている所や変形している所をボンドにて接着・整形、色落ちは、全体を黒の染料で染め、乾くのを待ってミンクオイルを塗り、十分寝かせてから拭きあげて仕上げています。
写真を見て頂ければ効果は歴然です。
潜在能力抜群のオールドレンズはデジタルカメラ技術のおかげで再度輝くことが出来るようになりました。
参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=7cd_pQPpL3g
【PENTAX super-Takumar 28mm f3.5 前期型 概要】
MF単焦点
レンズ構成 : 6群7枚
絞り羽枚数 : 5枚
最短撮影距離 : 0.4m
開放F値 : F3.5
フィルター径 : 58mm
最大径×長さ : 61.5X47mm
重量 : 260g