仕事
入社して社員になり、さあウォーゲーム作るぞ、と張り切っていた私に与えられた任務は、ゲーム開発部ではなく、新設のコンピューターゲーム部配属でした。なんじゃそりゃ。 仕方なく、ゲームはゲームだと諦念し、プログラマーとの2人チームで開発を始めました。当時はPC9801 全盛時、信長の野望や三国志が光栄から発売されていましたが、史実に基づいた本格的なヒストリカルSLGは出ていなかったと思います。太平洋の覇者もまだだったし。しかし、たった2人でグラフィックもBGMも含めてゲーム1本まるまる作るという、かなり無謀な制作環境でした。歴史オタの私が選んだテーマは、”迎撃”。第二次世界大戦のアメリカ第8空軍によるドイツ爆撃を、いかにしてルフトヴァフェが迎撃するか、という、とてもとてもマニアックなゲームを、資料研究5か月、制作3か月で作りました。プレイヤー視点はもちろんドイツ側です(当時メッサーシュミットが好きだった)。このゲームにはオマケでもう1本シナリオを付けました。アメリカによる日本爆撃です。 勿論、視点は迎撃する日本の方です。実を言いますと本当に作りたかったのはオマケの方で、実際にはあまり活躍できなかった局地戦闘機の雷電、鐘馗、エンテの震電そしてジェットの秋水が活躍するゲームが作りたかったのですムフフ。パソコンゲームと言えど自分の好きなゲームが作れ、それが商業ラインに乗って販売されたのは今でも当時の会社に感謝しております。 そんな私の本意を知ってか知らずか、そこそこゲームは売れました。そして2本目という話があり、2本目のPC98のゲームも作って会社をやめました。やはりボードゲームとパソコンゲームは、なんか違うと思ったので。 今でもバトルオブブリテンのテーマが好きなのは、この当時死ぬほど爆撃迎撃の資料を漁った後遺症ですかね。 #バトルオブブリテン #戦略空軍 #思い出