もみぢ(100匁・40匁・20匁)

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「もみぢ」は専売創始時の刻み銘柄の一つであり、また最も廉価な銘柄でもありました。
黒一色で描かれたもみじの葉は、灰色の地紙と相まって意匠全体を引き締めて、やや硬い印象を与えますが、木の幹と、流水の曲線がそれらを柔らげて、簡素な中に優美さ感じさせるものとなっています。

「もみぢ」は、発売当初より100匁、40匁、20匁の3種類の包装のみで5匁包装がなく、大容量の包装で販売されました。おそらくは、先行して発売された口付銘柄の廉価品である「山桜」同様、製造過程で発生する裁断片の再生品であったのだろうと思われます。

発売されてわずか2年のうちに各容量ともに廃止されますが、同時期に「山桜」が裁断片の不足にともなって廃止されており、同じ趣旨で廃止されたものと思われます。

☆いずれも1905年10月25日発売開始~1907年3月31日廃止
・100匁包装  終売まで40銭【画像1】
・ 40匁包装  終売まで16銭
・ 20匁包装  終売まで8銭

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