- shirotanino Museum
- 1F 両切タバコパッケージ
- コハク(10本入)
コハク(10本入)
昭和恐慌は、タバコの銘柄存続にも大きな影響を与えました。恐慌による購買力の低下と、喫味嗜好の変化が影響し、口付タバコと両切タバコの販売高が入れ替わり、明治以来の高級銘柄が相次いで整理・廃止されました。それらの代替銘柄として「コハク」と「ホープ」の2製品が発売されます。
「コハク」はそれまでの「オリエント・ナイル・アルマ」などのトルコ葉高級品の代替品として発売されました。それまでの上記3製品との差別化を図るため、デザインは懸賞により選ばれました。皮革をイメージした暗めの色遣いに、甲丸型の紙蓋が重厚さを添えています。また、トルコ葉タバコの伝統的スタイルである、切り口が楕円形になる「オーバル巻き」仕立て、吸口には金口とプレーン口の2種が用意されていました。
「コハク」と「ホープ」の2製品は、それぞれ容量50本のもの(缶入)も併せて発売されましたが、1940年7月7日施行の「奢侈品等製造販売制限規則」(通称-7.7禁令)により9月15日には製造が中止、10月7日には小売の店頭在庫分は販売中止となりました。
1930年11月29日~ 40銭で発売開始【画像1-4】
・「コハク」は吸口に金口とプレーン口の2種が用意されたが、その違いによって意匠を変えることはせず、裏面に添え書きがされるにとどめられた【画像5】
1936年11月11日~ 50銭へ価格改正
1938年1月31日~ 60銭へ価格改正
1939年11月16日~ 70銭へ価格改正
1940年9月15日製造中止
1940年10月7日販売中止