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『18時の音楽浴』/ 海野十三《ハヤカワSFシリーズ》
早川書房より、1965年に発行された『18時の音楽浴』です。海野十三/著、この本も古典であるため、“金背”ハヤカワSFシリーズとなっています。
海野十三(うんのじゅうざ)先生は、本名:佐野昌一で1906年(明治39年)生まれ、逓信省電気試験所の研究員として無線通信・無線電話・テレビジョンの研究をする一方、科学小説・探偵小説の執筆を手掛けた多才を発揮し、活躍されましたが、戦後公職追放処分を受けたまま、1949年に亡くなられたとのことです。
収録作10編は「生きている腸(はらわた)」「宇宙女囚第一号」「第五氷河期」「十八時の音楽浴」「放送された遺言」「ある宇宙塵の秘密」「軍用鮫」「千年後の世界」「特許多腕人間方式」「地球を狙う者」。
作風は、科学的というよりは論理的なオチがつかない幻想的な作品も多く、現在のSF小説に直接繋がるというより、夢野久作『ドグラ・マグラ』のような幻想小説の系譜に連なる作品も多い様に思います。(これは貶しているわけではないです)
あまり関係ありませんが、SFアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の艦長の名は海野十三先生から採られています。人気漫画「北斗の拳」のキャラクター“雲のジュウザ”の名前の元ネタも、この海野十三先生だと思われます。
#空想科学小説 #古典SF #海野十三 #ハヤカワSFシリーズ
ts-r32
2022/03/17 - 編集済み5年前に徳島中央公園で見つけた海野十三文学碑です。
それまで海野十三を知らなかったのですが、この時以来全集も含めて135冊程読みました。
全てiBooksで無料で入手したものですが...😅
夢野久作の『ドグラ・マグラ』もつい先日、iBooksで読みました。
確かに相通じるものがありますね。
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Jason1208
2022/03/17コメント有難うございます。
近代SF小説の発祥とも見られる、コナン・ドイルやジュール・ベルヌの時代から、探偵小説(ミステリー)と空想科学小説(SF)は深い類縁関係があると思います。
海野十三先生の作品は、ちょうどその中間ぐらいに位置してまして、先生ご本人が科学技術者であったように、科学をイメージを励起する手段として使われているところがあると思います。
実のところ、この手法は手塚治虫先生を始祖とするSF漫画でも、同じなんですね。
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オマハルゲ
2022/03/17 - 編集済み「海底軍艦」の原作で有名な海野氏ですが、SF作品も多く書かれてたんですね。勝手に「冒険活劇」の人だと思い込んでました。
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Jason1208
2022/03/17 - 編集済みコメント有難うございます。
ですが、「海底軍艦」の原作は押川春浪(おしかわしゅんろう)先生だと思います。
この方は横田順彌先生もお気に入りの、ジュール・ベルヌの系譜に連なる日本の「冒険活劇」エンタテインメント小説の元祖みたいな方で、いずれ取り上げようと思ってます。
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オマハルゲ
2022/03/17すいません。うっかり書き込んでしまいました。確かに押川さんの原作でした。凡ミスです・・・
押川さんは大河ドラマ「いだてん」にも登場してましたね。
暖かくなって陽気がよくなりボケてました。
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