番外編4 トリオ・レコード 1969年

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オーディオ・メーカーのトリオ(株)がレコード課を作り、フランスのシャルラン・レコードを輸入盤として販売開始しました。掲載した資料の日付が 1969.2 となっていますので、1968年辺りから準備されていたものと思います。
アンドレ・シャルランの名は、既に日本でも知られていました。ワン・ポイント録音による優れた録音ガ有名で、特にオーティオ・マニアの間で話題になっていたと思います。

ワン・ポイント録音というのは、ステレオ用のマイク2本がペアにセットされたものを一箇所だけに配置し、これ以外の補助マイクを一切使わない録音方式で、マルチ・マイク方式の対局に位置するものです。この方式で上手に録音されたレコードは、自然な音場空間が見事に再現されていました。

私なども、聞いてみたいレコードもありましたし、1枚ぐらいは求めてみようかとエサ箱から上げたり下げたりしていたのですが、結局1枚 ¥2,600 という価格で諦めました。

トリオが国内録音を開始したり、契約レーベルを充実させて本格的にレコード・ビジネスに参入するのは1970年代に入ってからであり、この時点では輸入盤の販売元になったというだけで、レコード協会にも加盟していません。が、音響機器とレコードは正にハードとソフトということで、シナジー効果を狙った本格参入の機会は探っていたのではないかと想像します。

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