「都電が走った街今昔 I、II…激変の東京定点対比30年」(JTBキャンブックス/林順信 著)

0

かつては都内を所狭しと都電が走っていました。(※って、私は見たことないです。荒川線以外…)

モータリゼーションの流れの中で車の邪魔となった都電は荒川線以外廃止され、線路・敷石は剥がされてアスファルトの道路に舗装され、そのルートはそのまま都営バスのルートとして引き継がれています。

いまの都バスの車庫のほとんどが、当時の電車の車庫の跡地ですし、道路にも再舗装された痕跡、当時に線路があった道路の真ん中あたりの路面に舗装の境目の線がのこっているところもあります。

一大ネットワークだった都電を昭和40年代に写真に記録した鉄道研究家の著者が、数十年後の現代(と言ってもすでに数十年前の平成初期)に、当時と同じ場所で定点観測で撮り直し、新旧の写真を並べて掲載するというなかなか興味深い鉄道写真集。

撮り直す時、昔の写真で都電の電車が写っている位置に、都バスが来たところを撮る、というなかなか面白いやり方で撮影されています。

昔の東京の姿を現代に伝える、貴重な記録です。

1巻と2巻と、2部構成です。

Default