- Sekisentei Japanese Mineral Museum
- 37F 大分県 Oita Pref.
- 蛍石 (fluorite) 豊栄鉱山 #0314
蛍石 (fluorite) 豊栄鉱山 #0314
豊栄鉱山は錫や亜鉛等を産出した金属鉱山ですが、1970年代に大型の蛍石鉱体に当たり大量の蛍石を出鉱したとのことで、鉱物ファンには蛍石標本の産地としても有名です。(背景はソフトウエア処理しています。)
豊栄鉱山は花崗岩と石灰岩の境界付近にある鉱床で、近世には九折(つづら)鉱山と呼ばれ竹田藩(岡藩)が銅、錫(すず)を採掘していました。近代以後は明治末年に内ノロ坑の亜鉛鉱、大正中期に大名坑の錫鉱、1949年(昭和24年)~1952年(昭和27年)に一号坑の硫化鉄鉱がそれぞれ小規模に稼行されましたが、1956年(昭和31年)に蔵内(くらうち)金属鉱業経営となり、機械選鉱場が設置され、錫、亜鉛、硫化鉄鉱を目的に本格的な開発が行われました。錫、亜鉛、硫化鉱、銅を産出しました。1963年(昭和38年)には粗鉱1,200t/月を採掘して、錫精鉱35t/月、亜鉛精鉱80t/月および硫化鉄鉱を産出し、特に錫は当時の本邦産出量の約1/4を占め、兵庫県の明延鉱山に次ぐ重要鉱山の地位にありましたが、1975年(昭和50年)に閉山しました。