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日本カセットテープ大全 (タツミムック)

辰巳出版 2015年

あなたはどんな音を、そしてどんな想い出を、 「カセットテープ」に刻んできましたか?

エアチェックやレンタルレコードのダビング、
自分だけのコンピレーションであるマイテープの編集……
今でもそれぞれの心の片隅にある、
“あの頃"の甘美な記憶をプレイバックさせる一冊。
昭和という時代を語る上で欠かすことのできないアイテム
「カセットテープ」について徹底的に掘り下げる、
かつて類を見ないクロニクルです。
音楽をめぐる様々なシーンで、いつもそばに寄り添ってくれた彼ら。
カセットテープなくして、ぼくたちの青春時代はけっして語れない。

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平成生まれの若月さんが5歳から集めてきた1000本以上のカセットテープ。時代の流れを巻き戻すコレクションの数々_image

平成生まれの若月さんが5歳から集めてきた1000本以上のカセットテープ。時代の流れを巻き戻すコレクションの数々

時代の変化は、テクノロジーの進化で表現されることがある。
よく使われるのが「音楽の聴き方」である。

一般的な家庭に音楽が流れ始めたのは1930年頃であり、ラジオが最初だった。1950年頃にアナログレコードが普及し、その後は、カセットテープ、CD、MD、MP3と音楽を保存する媒体が変化してきた。現在では、Apple Music、Spotify、AWAなどの音楽サービスを使えば、インターネットを通じて、好きな時に、好きな音楽が聴ける時代である。

私が小学生時代を過ごした1990年頃は、カセットテープが主流だった。ラジオ番組を録音したり、好きな曲をダビングして、カセットウォークマンで聴いたものである。しかし、時代は1990年中頃になると、急速にCDが主流になり、カセットテープは姿を消し始めた。

そして、2015年の春。
知人を通じて、カセットテープのコレクション・ダイバーに出会った。当時22歳の大学生だった若月さんである。はじめて若月さんを紹介された時、不思議に感じたことがある。
「22歳の若者がカセットテープを集めている。なぜ?」
その疑問を、若月さんに訪ねてみた。