映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』公開間近!そんなスター・ウォーズイヤーの本年12月14日(土)都内イベントスペースにて、スター・ウォーズ コレクターのドキュメンタリー映画『ファナティックフォース★1978』の先行上映会が開催されました。
捨てられてしまうような飲料パッケージや一期一会のパチモノに愛を感じ、和物のみを追求、さらにはスターウォーズシリーズ公開当時から全グッズを網羅し続けるなど、誰も追いかけない分野を極めるコレクターによるコクレクターのためのインディペンデント映画です。
今回は、その先行上映会&コレクター交流会に参加し、出演された日本最強スターウォーズコレクターたちと制作者を取材!トークショーでのコメントも混ぜながらレポートしていきます。
国内外で大好評だった『東京Toy Guy』から約4年、新作『ファナティックフォース★1978』公開!
『ファナティックフォース★1978』ついに上映スタート!
『ファナティックフォース★1978』制作者であり、当イベントの主催者である上田悠詞さんは、以前ミューゼオ・スクエアの記事でも紹介した国内外から注目を浴びるバットマングッズのコレクターです。
各国のバットマンコレクターを取材した自主制作ドキュメンタリー映画『東京 Toy Guy』は、世界中のコレクターに衝撃を与え大好評!アメリカの某トイメーカーの社長から直々に「世界に3台しかない、君のバットモービルを是非譲ってくれないか?」と連絡がきたほど。
「2015年に公開した『東京Toy Guy』では、多くの反響がありました。(米国トイメーカーからの連絡だけでなく)実は、Hot Toysの当時の社長が映画を観てくださって、出演したイギリスのナンバー1コレクター、エド・ケリー(Ed Kelly)さんの全てのコレクションを凄い金額で購入されたと噂されています。その後は、六本木で行われた『バットマン100%』(2016年)というイベントで、そのコレクションを展示、一般公開しました。今も会社の資産として大切に保管されているようです」
クリスマスシーズンということもあり、会場のツリーにはスター・ウォーズのオーナメントが飾られていました。
そんな予期せぬ出来事から、バットマンだけでなく他のコレクションも最終的にはギャラリーや保管してくれる団体などに寄贈し、アーカイブとして後世まで残していけないだろうか、と考えたそう。
その第一歩として作られたのが、今回のスター・ウォーズ コレクタードキュメンタリー映画『ファナティックフォース★1978』です。
イベント主催者であり制作者の上田悠詞さん
「世には出回らない秘蔵グッズをムービーにすることで、僕らが死んだ後でもこんなアイテムがあったんだという風に残すことができますよね。また、自分ではなかなか手にすることができないアイテムを、好きな時に好きな場所で何度も見ることができます。
さらに今回は、メイドインジャパンや日本でしか展開されていないグッズにフォーカスしたので、海外のコレクターたちも興味を持ってくれるんじゃないかなと期待しています」
スターウォーズに人生をかけた男たちの秘蔵コレクション大公開!
写真・左から木村さん、STARCOTTさん、上田さん、大滝さん、龍馬さん、菊池さん。
上田さんが1年以上かけて日本各地のスター・ウォーズ コレクターを訪ね、それぞれの秘蔵コレクションから、その魅力、集め方、保管の仕方までを取材。『ファナティックフォース★1978』には、貴重なアイテムについての情報がギュッと詰まっています。
スタ・ウォーズシリーズ第1作『新たなる希望』が公開された1977年から、ほぼ全てのグッズを集めているメディア初登場の大物コレクター大滝さん(Star Wars Collection File)をはじめ、日本製のグッズのみをコレクションする和物コレクターのSTARCOTTさん(@STARCOTT2000)、大阪で「パチモンウォーズ」というバーを経営するパチモンコレクターの木村さん(@SwoniSentou)、スターツアーズやスーパーライブ・アドベンチャーなどの関連グッズを収集する菊池さん(@CollectAll)、ミューゼオ・スクエアの記事でもお馴染みのオールドケナーやキャストのサインを集める龍馬さん(@Ryuma_asJMY)など、5名の日本人コレクターが出演。
90分間の大作もあっという間です!
コレクターさんそれぞれに特徴とこだわりを感じるトークショー!
上映後は、出演者を交えたトークショーが行われました。
上映後には、他のコレクションを見た感想や今一番欲しいグッズ、自身のコレクションのこれからについてなど、会場に集まった他のコレクターの方々も混ざりながらトークショーが行われました。
<上映後の感想をトークショーから抜粋>
「僕のコレクションがどれだけのものか自分ではわからなかったのですが、皆さん『すごい、すごい』と言ってくださって嬉しく思います。今後の夢としては、自分のスター・ウォーズ コレクションの美術館を作りたいなと昔から思っています(大滝さん)」
※ちなみに大滝さんのコレクションは、体育館ほどの倉庫2つにぎっしりと詰まっていました。詳しくはムービーをチェック!
「普段はあまりこういったメディアには出ないのですが、映像の最後にスペシャルサンクスとして名前が出たことが嬉しいですね(STARCOTTさん)」
「映画に出ている他の方たちが凄すぎて、ちょっと恥ずかしくなりました(菊池さん)」
「みんなすごい人たちばかりだったので、自分はまだまだだなと思いました(龍馬さん)」
「パチモンコレクター」とは!?
パチモンコレクターの木村さん
最後に、個人的に上映中から気になっていたパチモンコレクターの木村さんから、“パチモン”を集めはじめたきっかけを伺いました(大阪から来たということで、お話を聞ける機会は滅多にないと思い声をかけさせていただきました)。
20年以上前から、スター・ウォーズグッズのオリジナルではなく、“パチモン”をコレクションしている木村さん。昨年、そのコレクションを展示したバー「パチモンウォーズ」をオープンしました。
ーートークショーで聞いていましたが、木村さんは初めボバ・フェットを集めていたんですか?
「スター・ウォーズのグッズはたくさんありすぎて、全てを集めきることって難しいんですよね。だから何かに絞って集めていくんです。僕はこのキャラしか集めない、とかね。僕はボバ・フェットが好きだから、昔からずっとボバを集めていたんですけど、それでも全部の年代のモノを集めることは難しいんです。お金がいくらあっても足りないし、集めたら集めたで飾る場所がなくなるし……。だから、ボバの中でもヴィンテージものだけを集めていました。早い段階から集め始めたのもあって、ヴィンテージのボバグッズがまあまあな数が揃ったんですよ」
ーーボバグッズコレクションが完成して、そこからパチモンを集めるようになったんですか?
「ボバのコレクションができて、そこから集めるものがなくなったんです。コレクターなのにコレクションするものがないってところまできて、そんな時たまたまパチモンに出会ったんです。なんだか面白いなって。本物のコレクションって色の違いがあったり、カードの文字が違ったり、細かいところを追求するじゃないですか。それってコレクターの僕らは興味があるけど、普通の人だとよくわからない。パチモンなら、コレクターじゃなくても皆で楽しく見られるからいいなと思ったんです。それに集めている人もほとんどいないから、誰かが集めなかったらなくなるんじゃないかと。それで、じゃあ僕が集めようとなりました」
ーー木村さんのお店「パチモンウォーズ」に行ったら、コレクション全部を見ることができますか?
「お店にはコレクションの1/4しか置いていません。入れ替えるのも増やすのも本当に大変。どれだけ気をつけても、やっぱり壊れちゃうことがあるんですよね。ちなみに僕のお店には、触れるグッズがたくさん置いてあるのですが、触ることができるのは本物だけ。パチモンは触らせません(笑)。大事なんで」
ーーなるほど。コレクション全てを見たいという方は、ぜひ木村さんと仲良くなって見せてもらってください。ありがとうございました。
コレクションと言えるほど集めているモノがない筆者ですが、今回の上映会とコレクターさんたちのお話を聞いて、人生かけて集めるモノがあるってかっこいいなと思いました。
よし、まずは東京・天王洲で行われている「スター・ウォーズ アイデンティティーズ:ザ・エキシビジョン」のスタンプラリーでもらえる景品から集めてみようかなと思います!
ーおわりー