ボウリングとロックンロールの結びつき
50s~ 米軍駐屯地の病院のボウリングチ-ムのユニフォーム
ボウリングシャツとはその名前の通り、ボウリングをする人が着ていたユニフォームがルーツです。多くのボウリングシャツは、企業名が入った刺繍やワッペンがつけられています。
1950年代から1960年代アメリカでは、ボウリングの一大ブ-ムが起こりました。ボウリングシャツは、1950年代~1970年代にエルヴィス・プレスリーらが牽引したロックンロ-ルブームと相まって、アメリカではファッションアイコンとして取り入れられました。
60s~ neils 66serviceという企業のボウリングチ-ムのユニフォーム
60s~ macdonnel douglas社のボウリングチームのユニフォーム
日本で一大ブームとなったのは1970年頃。その人気は、100メートルごとにボウリング場が立ち並び、街ゆく若者たちがボウリングシャツやシューズをファッションとして着こなすほどでした。ただ、日本で初めてのボウリング場作られたのは1861年6月22日、オランダ人によって長崎の出島に作られました。アメリカのブームから伝播する前に、ボウリング場は日本にあったのです。
ボウリングのルーツについて
ボウリングの原型は「宗教改革」で知られるマルティン・ルターが作りました。それ以前にもピンをボールを転がして倒す行為は存在していましたが、倒すピンを9本にし並べ方もひし形にしたのです。17世紀にアメリカに伝わり流行しましたが、1840年代に賭博の対象となったため9ピンは法律で禁止されてしまいます。
その後、9ピンに1本たして10本とし、それらを三角形に並べて現在のボウリングが誕生しました。
残ったユニフォームとしてのディテール
大胆なカラ-に刺繍が施されていたり、ワッペンなどが付いている点がボウリングシャツの特徴で、シルエットは開襟シャツボックス型が主流です。当時のボウリングシャツの多くにチーム名が刻まれています。
これは企業や学生クラブなど、チームごとにオリジナルデザインを作成し身につけていたためです。ボウリングシャツは、チームでお揃いのデザインを着るユニフォームだったので、ワッペンや刺繍など、自分でカスタマイズできる意匠が多かったのです。
ボウリング場の数は1970年代と比べると減っているようですが、最近ではサザンオ-ルスタ-ズの桑田佳祐さんが「KUWATA CUP」というボ-リング大会を開いています。その大会に行ったお客さんに聞くところによると、大変な盛り上がりだったそうです。ボウリングブームがまた訪れるかもしれませんね。
ーおわりー
ワーク・ミリタリー・ストリートを一層楽しむために。編集部おすすめの書籍
美しいヴィンテージのスカジャンを堪能できる一冊
Lightning Archives SUKA JACKET(ライトニングアーカイブススカジャケット) スカジャン[雑誌] エイムック
ファッション界でスカジャンが世界的なブームとなっている。
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後に横須賀で日本人の若者の間でも流行し、横須賀ジャケット=スカジャンという名で呼ばれるようになったのだ。
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一点モノといえる横振り刺繍の美しさを堪能していただきたい。
Tシャツ好きにはたまらない一冊
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54BROKE
恵比寿・白金台・目黒駅から徒歩10分。東京都庭園美術館沿いの国道418号線の通りを一本入ったところにお店を構えるヴィンテージ古着屋。店内にはハワイアンシャツを中心にミリタリージャケット、ヴィンテージのデニムなどが並ぶ。成田さんがヴィンテージコレクターということもあり、現在では手に入らないような古着も扱う。店名54BROKEは「Go for Broke」と読む。その由来はアメリカ史上最強と名高い、日系アメリカ人による陸軍の部隊「442連隊」の標語から。「Go for broke」(一か八かだ当たって砕けろ、やってみなければ分からない)が、経営者である成田亘さんのチャレンジ精神旺盛な性格と合致し、その名が付けられた。
終わりに
小学生だった1970年代、父親の会社の社員とボウリング場に行ったことを覚えています。いまではボウリングを嗜むことは少なくなりましたが、またブームの波は来ているようです。TVで桑田佳祐さんがボウリングをする様子が放送されていました。桑田さんの腕前は凄い!まるでプロでした。