『日本SFこてん古典 1-3 / 横田順彌』《集英社文庫》

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集英社文庫より1984年から1985年にかけて発行された『日本SFこてん古典』1-3です。(1)宇宙への夢、(2)異郷への旅、(3)未来への扉、横田順彌/著、カバーイラスト/ナカムラテルオ、解説/(1)小松左京、(2)紀田順一郎、(3)尾崎秀樹。(早川書房より1980年から1981年に発行された同名著書の文庫化)
“明治、大正、昭和のわれらが父ちゃま、母ちゃま、曾祖父っちゃま世代のpお歴々の妄想、わやく、破天荒、ロマン、ハチャハチャぶりをやさしく面白く紹介する、豊富な資料満載の画期的な日本SF史”(1巻解説より)
横田順彌先生[1945-2019]は個人的にファンの作家で、日本SFのユーモアとかお笑いを代表する方だと思っています。ライフワークの古典SF研究での代表作です。『日本SFこてん古典』は横田順彌先生が職業作家となるきっかけになった、処女連載作品でもあります。
日本のSF幻想小説の起源となると「竹取物語」です。その後江戸時代の大ベストセラー、曲亭馬琴による『南総里見八犬伝』と有名作品以外に、どんな有象無象作品があったか、という疑問に答える研究書でもあります。仮想戦記や転生モノなど、多くのアイデアが歴史的に何度も使われてきたことが分かります。
画像7枚目は、横田順彌先生が、同じく古典SF研究者の會津信吾氏と「SFアドベンチャー」(徳間書店)に連載した『新・日本SFこてん古典』です。
#日本SF #ハチャハチャSF #横田順彌 #集英社文庫 #徳間文庫 #古典SF
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火星人類の逆襲 / 横田順彌《新潮文庫》
新潮文庫より1988年に発行された『火星人類の逆襲』です。横田順彌/著、文庫版モノクロ357頁、ISBN4-10-142103-X、定価400円。(カバーイラストはバロン吉元氏による) 明治物に定評があるSF作家・古書研究者横田順彌氏(1945-2019)によるSF小説です。横田氏は、明治の冒険小説作家・押川春浪と彼が主催した天狗倶楽部に興味を持ち、彼ら明治青春群像の活躍する小説を手掛けていました。画像2は横田氏の手掛けた押川春浪の評伝(徳間文庫)です。押川春浪は「海底軍艦」シリーズなど冒険小説作家として知られています。 “明治四十四年八月、巨大な円筒が東京湾に落下した。円筒から姿を現した四台の怪異な機械。それはなんと十三年前にもロンドンを襲った火星人類の戦闘機械だった。 高熱光線を発し、帝都を焼き払う戦闘機械。帝都危うし! この危機に決然と立ち上がる押川春浪、吉岡信敬らバンカラたちの集団・天狗倶楽部の面々。帝都の運命や如何に!” あらすじで分かるように、この小説はH・G・ウェルズ「宇宙戦争」のスピンオフとして書かれた作品ですが、登場する人物は、乃木将軍から市井の一般人に至るまでほとんどが実在の人物です。 横田氏によって活写された明治の日本人たちがSF的状況にどう立ち向かうか、SF的結末も含めて、大変楽しめる作品になっています。 #宇宙SF #冒険小説 #横田順彌 #押川春浪 #新潮文庫
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人外魔境の秘密 / 横田順彌《新潮文庫》
新潮文庫より1992年に発行された『人外魔境(ロストワールド)の秘密』です。横田順彌/著、文庫版モノクロ395頁、ISBN4-10-142104-8、定価480円。(カバーイラストはバロン吉元氏による) 明治物に定評があるSF作家・古書研究者横田順彌氏(1945-2019)によるSF小説です。横田氏は、明治の冒険小説作家・押川春浪と彼が主催した天狗倶楽部に興味を持ち、彼ら明治青春群像の活躍する小説を手掛けていました。押川春浪は「海底軍艦」シリーズなど冒険小説作家として知られています。 “南米のジャングル奥深くで発見された謎の台地。それは今なお太古の恐龍が跋扈する人外魔境(ロストワールド)だった! その調査を依頼されたバンカラ集団天狗倶楽部の押川春浪は、吉岡信敬らお馴染みの面々に、探検家の中村直吉などを加えた探検隊を結成し、勇躍日本を旅立った。果たして恐龍生存の秘密は解明できるのか? そして、一行を執拗に妨害するドイツの間諜の目的は?” あらすじで分かるように、この小説はコナン・ドイル「失われた世界」のスピンオフとして書かれた作品ですが、登場する人物は、ほとんどが実在の人物です。 『火星人類の逆襲』ともどもこのシリーズの妙味は、武侠小説を書いてた押川春浪ら天狗倶楽部一党が、そのまま武侠小説(冒険小説)で活躍するというところにあります。 横田順彌氏は、この書下ろしオマージュSFをもう一冊、新潮文庫で執筆する予定があったそうですが、何らかの事情により頓挫したそうで、残念なことです。 #SF #冒険小説 #横田順彌 #押川春浪 #新潮文庫 #オマージュ
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