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『おもいでエマノン』シリーズ / 梶尾真治《徳間文庫》
徳間文庫より1987年に発行された『おもいでエマノン』です。梶尾真治/著、カバーイラスト/高野文子、本文イラスト/新井苑子、解説/大林宣彦、文庫版318頁。『さすらいエマノン』『かりそめエマノン』『まろうどエマノン』『ゆきずりエマノン』『うたかたエマノン』『たゆたいエマノン』と続編が発行されており(徳間書店単行本→徳間文庫)、エマノンシリーズとなっています。
“少女はナップ・ザックを抱え、長い黒髪をなびかせていた。名前はエマノン。地球に生命が誕生してから三十億年もの“時”をすべて記憶しているという不思議な少女。その記憶は母から自分へ、そして娘へと受け継がれてゆく。時の旅人(タイムトラベラー)エマノンは予知能力をもった人間や、植物として進化の道をたどった生命体との交感を求めて長い時の旅を続ける”
エマノンというのは《NO NAME》を逆読みしたものです。鶴田謙二/作画によるコミック版も出ています。
個人的には、石ノ森章太郎の「ファンタジーワールド・ジュン」などジュプナイルSFの影響が伺えるように思えます。
映画『黄泉がえり』『この胸いっぱいの愛を』などの原作でも知られる、熊本県在住のSF作家・梶尾真治先生の代表的なSF連作作品です。
梶尾先生の作風は、リリカル・ハートウォーミングなものと、新聞コラムに代表される横田順彌ばりのユーモアに満ちたものが良いと思います。
(2021/7/10 画像追加)
#日本SF #ヒューマンSF #梶尾真治 #徳間文庫