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『逆説の日本史 シリーズ / 井沢元彦』《小学館》
1992年より、作家・井沢元彦先生が、雑誌『週刊ポスト』に連載した日本史に関する記事『逆説の日本史』をまとめた作品です。各巻ハードカバーで現在まで19巻。小学館文庫からも再版されています。
各巻では、古代から年代順に正史として扱われている中の《歴史ミステリー》を、井沢先生が一定の証拠を基に解析しており、印象が強くて、面白い本でした。
日本史で定説として扱われている事柄に、根本的な疑問を投げかけ、著者独自の見解を展開していくという、論理展開ですが、第二巻・古代怨霊編、第一章の「聖徳太子編 「徳」の諡号(しごう)と怨霊信仰のメカニズム」では、日本古代史にはあまりにも有名な聖徳太子と、天皇位にも就かなかった太子がなぜ「聖徳」という諡号(死後に贈られた尊称)を受けているのかを探っていきます。要旨は、“天皇家には、「徳」の諡号を持つ天皇がおられたが、古代の伝説的な懿徳、仁徳などの天皇を除けば、ほとんどは不幸な身罷り方(逝去)をされている。「徳」の諡号は、不幸な人生を送られた天皇や皇族を慰め、その怨霊が生者や現世に悪影響をもたらさないための仕組みではないか?”というものです。
同様の論点で、哲学者・梅原猛氏が、『隠された十字架-法隆寺論-』を著していますが、個人的にすべてが正しい、と思ってるわけではありませんが、なかなか考えさせられる論でした。
https://muuseo.com/jason1208/items/752
https://muuseo.com/jason1208/items/757
https://muuseo.com/jason1208/items/766
#歴史ミステリー #古代史 #奇説異説 #井沢元彦 #逆説の日本史
fanta
2024/02/12 - 編集済み面白いシリーズでしたね😁
私も読みました、読み応えがすごくありました。
でも古代史なあたりまでしか読んでおらず…続きも気になるのと、読んだのに忘れた部分も多々w💦
聖徳太子のナゾ、
新たに発見された(当時)古墳に埋葬された人物のナゾなど…思い出します。
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Jason1208
2024/02/12コメント有難うございます。
このシリーズだったかどうか覚えてませんが、「藤ノ木古墳は法隆寺の近辺にあって、聖徳太子(厩戸皇子)はおそらく誰が埋葬されたのか知っていたはずだ」という意味のことを井沢先生が書かれていて、驚いたことがありますね。
聖徳太子がなぜ「聖徳」なのかというと、没後に一族が族滅されたので、その悲劇と太子の憤激を慰めるための諡号だとか。
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fanta
2024/02/13そうでした、藤ノ木古墳だったかと思います。
(藤ノ木…が浮かばなかった😅)
“徳”の名称については、
崇徳天皇、安徳帝など…だったですね確か。
あと、天智天皇系が祀られ、天武系は排除されてる泉涌寺・位牌のナゾとか、
知ったのも井沢氏の逆説シリーズじゃなかったかな~と思います。また改めて読んでみたいです😊
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