- ippankyaku Museum
- 4F シリアの切符~アサド独裁政権下での切符収集~
- シリア国鉄硬券乗車券 Mheen(مهين)から Damascus(دمشق)ゆき 2等
シリア国鉄硬券乗車券 Mheen(مهين)から Damascus(دمشق)ゆき 2等
★沙漠のジャンクション★
2度目のシリア行きにて、空腹も便意も忘れて沙漠の中をハーツレンタカーで突っ走り、ようやく見つけた国鉄の硬券です。貨物線を分岐する重要そうな駅ですが、町からはかなり離れており、周囲は沙漠・荒野が広がるばかりの秘境駅です。
上から券番、シリア国鉄、発駅、運賃、座席、着駅、2等、券番の順に記載されています。裏面には21世紀の最初の日の日付が押印されています。
大人用の券は薄緑色の地色が特徴で、シリアの硬券の中では比較的地味な色使いです。(大人券は他に褐色のものもあります)着駅も首都ダマスカスなのでこの駅で最も売れている券種の一つかと思われます。(もともと駅の乗降客は少なそうですが)
訪問したのは駅だけで、駅から離れた町の中には入りませんでした。グーグルマップでこの町を覗いてみるとちょっと保守的な雰囲気を感じたのは気のせいでしょうか。
でも何しろ、(勿論近年の話ですが)町の武装勢力がイスラム国を招き入れて政府軍を殲滅させてしまった、と言われている町です。21世紀の最初に駅を訪れたのに、7世紀?のような状況に逆戻りしてしまったようです。訪問時、駅員さんは大変フレンドリーで威勢よく切符を売って頂けたのですが、いくら内戦勃発前とはいえ町の中には入らなくて良かったのかも知れません。
2020年現在、町はシリア政府に奪還されているようですが、現在のシリアは町の風景を撮影しただけでスパイ扱いされて連行・処刑されると耳にしています。恐らく当分の間、この地を旅行した上で、皆様の血税を無駄にする事無く日本に生還する事はほぼ不可能かと思われます。
でも、やっぱり行ってみたいですね。。この、ちょっと恐ろしいけど、凄く不思議そうな町へ。