講談社 流血の魔術 最強の演技 すべてのプロレスはショーである

0

二〇〇一年十二月十日 第一刷発行
二〇〇二年一月二十四日 第五刷発行
発行所―株式会社講談社

平成13年(2001年)に講談社より刊行された「流血の魔術 最強の演技 すべてのプロレスはショーである」です。
新日本プロレス創成期から四半世紀に渡り、メインレフェリーとして数々のビッグマッチを裁き、審判部長やマッチメーカーという要職も務めたミスター高橋の著書で、勝敗の取り決め方法や流血の仕掛けなど、プロレスの“舞台裏”を赤裸々に語り、完全なエンターテインメントであることをカミングアウトした内容がプロレス界、ファンに大きな衝撃を与えました。
この本が刊行された頃、私はもうほとんどプロレスを観なくなっていたので、割と冷静に読めました。ミスター高橋はこの本の中でプロレスが真のエンターテインメントになる為の提言としてこの本を出版した、というような趣旨のことを書いていますが、個人的には日本のプロレスはアメリカのプロレスと違って、“虚”と“実”を巧みに織り交ぜ、あくまでも“闘い”として“見せて”きたからこそ盛り上がったし、面白かったんだと思っています(現に完全にエンターテインメント化を果たした最近のプロレスには全く魅力を感じない)。なのでプロレスに対しては「騙された!」というより、「これまで良い夢を見せてくれてありがとう」という気持ちで一杯です。

#プロレス #プロレス本 #ミスター高橋 #講談社

Default
  • File

    kinggidoko

    2022/07/31 - 編集済み

    私も90年代前半頃でいったんプロレスから距離を置いたんですが(仕事が大変だったからなんですが 笑)、それまでもストーリーの有無に関係なく、ボデイシザースやスープレックスみたいな投げ技に耐えるレスラーがスゴイと感じていたので男の我慢比べ的な魅力に惹かれていました。日本マット会は敗戦後力道山が米国人レスラーをやっつける構図がヒットして国民に根付いてしまったのでどうしてもガチ路線を偽らざるを得なくなったんだと思います。中邑真輔さんがWWEへ行ってからアメリカンプロレスを観るようになったんですが、まさに娯楽スポーツ的なものを感じます。

    返信する
    • B6cf967ebcafa336fe0b5e970ad6d9c2

      dape_man

      2022/07/31

      アングルが練られたエンターテインメント・プロレスも良いんですが、やっぱり力道山対木村政彦や猪木対ボック、前田対アンドレみたいな“虚”の中に“実”が顔を出してしまったような試合にロマンを感じるんですよね...

      返信する
    • File

      kinggidoko

      2022/07/31

      それがパンクラスやK-1、総合格闘技という路線に進化していくんですよね。猪木対アリにあったようにエンタメでありながらガチを追求した展開にリアルさを感じました。プロレスっていいものですよね。

      返信する
    • B6cf967ebcafa336fe0b5e970ad6d9c2

      dape_man

      2022/08/01

      猪木対ウイリー・ウイリアムス戦とか最高でしたよね。プロレス対極真、まさにそれぞれのジャンルの威信を賭けた闘いという感じがあって興奮しました。

      返信する
  • File

    グリーン参る

    2022/08/03 - 編集済み

    私自身はプロレスをほとんど見ませんでしたが、父が好きだったのでよくテレビがかかっていました。金曜は猪木、日曜は馬場といった感じです。

    ご紹介の本は読んでいませんが、以前『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』を一週間かけて読みました。とても切ないお話でした。戦う男のロマンが満ち溢れているだけでなく、日本の格闘技史を深淵を改めて学ぶことが出来ました。
    この「流血の魔術」も読んでみたいと思います。

    返信する
    • B6cf967ebcafa336fe0b5e970ad6d9c2

      dape_man

      2022/08/04

      「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」は増田俊也さんの大労作ですよね。氏が綿密な取材と執念に近い情熱で書き上げた、圧巻のノンフィクション大作ですが、純粋に読み物として面白くて、あの膨大なページ数にもかかわらず、多くの読者を魅了したのもよく判りますね。

      返信する