やまなや ツルク星人 スタンダードサイズ 平成物

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主人公のおゝとりゲン(ウルトラマンレオ)と彼を厳しく鍛え上げるモロボシ・ダン(ウルトラセブン)との師弟関係にスポットライトを当てた『ウルトラマンレオ』は、前作『ウルトラマンタロウ』の“明るく楽しい”作風から一転、過酷な特訓や、従来のウルトラマンのような光線技を用いない格闘戦などハードな描写を多く盛り込み、第2期ウルトラシリーズきっての異色作となりましたが、そんな番組のカラーを更に強く印象付けたのが、従来のウルトラ怪獣よりも濃厚に破壊、殺戮のイメージを持った宇宙人や怪獣たちです。殊に番組初期の特訓編においては、レオが「いかにしてこの難敵を倒すか?」という部分にドラマの主軸が置かれていたこともあって、登場する宇宙人や怪獣たちは一撃必殺の技や武器を持っているのが常でしたが、そんな技や武器を持った彼らの姿には、無差別殺人を行う通り魔的なイメージが強く漂っていました。中でもその代表格といえるのが、『ウルトラマンレオ』第3話・4話に登場したツルク星人です。
劇中では、奇怪な“仮面の怪人”といった雰囲気の等身大形態から一変、爬虫類のような怪獣形態へと変身を遂げたツルク星人。デコラティブな傾向が強い第2期ウルトラシリーズの怪獣の中ではどちらかというと地味なタイプのデザインですが、それが逆に両腕に備えた刃を強調して、通り魔的なこの宇宙人のキャラクターを強く印象付けていました。

そんな凶悪宇宙人像を上手く後期ブルマァクテイストに落とし込んだ補完ソフビが、平成16年(2004年)に発売されたやまなや怪獣郷シリーズのツルク星人です。
前身の円谷コミュニケーションズから続く怪獣郷シリーズといえば、レトロタイプでありながらも現行のバンダイ怪獣ソフビにも通じるリアル造形を得意とするレーベルですが、それゆえにリアルに振れ過ぎてるのではないか、と感じることも多々あります。しかしこのツルク星人では、怪獣郷の方向性と後期ブルマァクテイストのイメージが上手い具合に合致し、非常にバランスの良い補完ソフビに仕上がっていると思います。丁寧な体表の表現、平成レトロソフビのスタンダードサイズにしては小ぶりなサイズ感は、ブルマァクのレオ怪獣を彷彿させるところがありますね。
また、この彩色が実に良いですね。着ぐるみとは全く異なるカラーリングですが、肌色成型とメタリックブルーの組み合わせはまさにブルマァクを感じます。

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