緯度0大作戦　COLLECTOR'S BOX

平成18年（2006年）に東宝株式会社より発売されたDVD-BOX『緯度0大作戦　COLLECTOR'S BOX』です。
『緯度0大作戦』は昭和44年（1969年）に公開された日米合作の特撮映画です。海底二万メートルにあるユートピア世界「緯度0」と、ブラッドロック島に基地を構える悪の天才科学者・マリクの対決を描いた海洋冒険活劇で、「緯度0」の科学力が誇る万能潜水艦「α（アルファ）号」とマリク側の武装戦艦「黒鮫号」の二大スーパーメカによる攻防戦や、コウモリ人間や大ネズミ、グリホンといったマリクが造り出した改造怪獣たちが跋扈する、東宝特撮陣の総力を結集して製作された作品ですが、権利関係の不透明さから長らく映像ソフト化が行われず、封印作品状態にありました。ところが平成18年（2006年）、権利関係の問題がクリアになり、突如、DVDの発売がアナウンスされたものだから特撮マニアたちは騒然。しかも、DVDは通常版の他に、海外公開バージョンの『LATITUDE ZERO』、「東宝チャンピオンまつり」バージョンの『海底大戦争』を加えたDVD-BOXが発売されるというじゃありませんか。幼少の頃、「原色怪獣怪人大百科」で見た大ネズミやグリホンがずっと気になりつつも映画を観賞出来なかった私も奮発してBOXのほうを購入しました。
同じ映画でも編集時間の違いや吹き替えの有無で結構、印象は異なりますが、それ以上に興味深かったのはオーディオコメンタリー。Disc1には田代博士役の宝田明氏、Disc2にはジュール・マッソン博士役の岡田真澄氏、そして、Disc3にはジョセフ・コットンの吹き替えを務めた納谷悟朗氏のコメンタリーが収録されています。岡田氏と納谷氏は既に鬼籍に入られてしまったので、このコメンタリーも今となっては貴重だと思います。
他に封入特典として、台本風の装丁のブックレットが付属しているのですが、秘蔵スチール写真や、舞台裏を撮った写真が満載で、こちらもマニアには見逃せないものとなっています。

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