旧バンダイ シルバー仮面 スタンダードサイズ 当時物

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『シルバー仮面』は、日本初のテレビヒーロー、『月光仮面』を世に送り出した宣弘社が、円谷プロ出身のスタッフたちによって設立された日本現代企画の協力を得て製作した特撮テレビシリーズです。実相寺昭雄や佐々木守など、初期円谷作品に深く関わった面々が多く参加し、その為、宣弘社作品というよりも、ウルトラシリーズや『怪奇大作戦』などの一部のエピソードに見られた先鋭的な部分をより強調した感のある作品でしたが、それを強く実感するのが、従来の特撮ヒーローものの概念を打ち破るハードな人間ドラマが展開する第1話~10話までの、通称「等身大編」と呼ばれる作品群です。
この特撮ヒーローものとしてはあまりにも異色で、ヒーロー物らしからぬ「等身大編」のストーリーは、年齢を重ねた今だからこそ理解出来ますが、当時の視聴者である子供たちには受け入れ難かったようで、そうなると当然、視聴率は低迷。そのうえ、当時『シルバー仮面』の裏番組には本家・円谷プロの『ミラーマン』があり、その影響もあって、第11話以降は巨大ヒーロー路線に転身した『シルバー仮面ジャイアント』となり、ドラマ性よりもヒーロー性を強調したものになってしまいます・・・
それでも低迷を脱しきれず番組は半年で終了することとなりますが、『シルバー仮面(等身大編)』の高いドラマ性は今なお多くの特撮ファンを魅了してやみません。

そんなシルバー仮面(等身大)のスタンダードサイズソフビは、当時、『仮面ライダー』のソフビシリーズを展開していた旧バンダイから発売されました。
等身大バージョンなのにカラーリングがジャイアント仮面バージョンになっているという欠点はあるものの(ジャイアント仮面バージョンのスタンダードサイズは別にちゃんとある)、マスク越しに見える口元の感じなどに妙にリアルな雰囲気があり、マスク取れ仕様であることの利点が遺憾なく発揮されたものになっています。コスチュームやブーツも別パーツで仕立てられていて意外と手が込んでいるし、同社の仮面ライダーや中嶋製作所のタイガーマスクといった同時代のヒーロー人形同様、「男児の為のまっすぐなソフビ人形」の趣き深い仕上がりとなっています。

#シルバー仮面 #旧バンダイ #宣弘社 #ソフビ

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